「この匂い、ナデシコかな?」
「あ、玄関側、いい匂いするよね」
夫とそんな会話を、交わした。
今、玄関の駐車場脇では、ナデシコが満開だ。やわらかなピンク色に似合わずとても強く、18年前にいただいたときから毎年欠かさず咲き続けている。
花の色も形もすっかり馴染みとなったのに、どうにも匂いだけは覚えられない。金木犀や沈丁花などのように余程特徴がない限り、匂いで花を判別するだけの能力は持ち合わせていないらしい。
ワインの味も、日本酒の味も、同じくなかなか覚えられない。
匂いと同じく、言葉で表すのが難しいからなのかも知れない。
思えば、子どもの頃から暗記するには〈かく〉という作業をしてきた。言葉にして覚える習慣がいまだ身についているのだろう。
「来年まで、覚えていられるかな」
ナデシコのやわらかな匂いのなか、ただただそれだけを感じて、しばらくのあいだ、ひとりたたずんでいた。
ナデシコは、越してきたときに大工さんにいただきました。
今まさに満開です。
玄関側の石垣の上、駐車場脇に咲いています。
あ、その近くにもスイカズラ。白と黄の花を咲かせていました。
☆『地球の歩き方』特派員ブログ、更新しました。
おんなじナデシコの花、我が家にもありますが、香りには気がつかなかったです。ささやかに小さな鉢ですが、もう、随分長い期間住み着いているのに、余り構ってあげていません。存在さえ花が咲いて気がつくくらい、随分ないがしろです。
季節の花は、みんな感心ですね。
スイカズラ、水の中にもさいていそうな、神秘的な花ですね素敵‼
悠里さん
おんなじナデシコがあるんですか~♡
ナデシコって、色も形もいろいろな種類があるんですよね。なのにおんなじなんて、うれしいです♩
匂いしますよ~我が家もけっこう雑に扱っていますが、毎年元気に咲いてくれます。
ほんと、季節の花はみんな感心ですよね。
スイカズラ、どこからか飛んできて勝手に咲いています(笑)
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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