とは言え、読んでから5年ほど経っている。印象に残っていることなど覚えているシーンもあったが、ほぼ忘れていたので楽しめた。
恋妻家【こいさいか】
妻への思いに改めて気がついた夫のこと。
言葉にすると新しいけれど、世界中の夫のなかに必ず眠っている気持ち。
※愛妻家のようにうまく愛情表現出来ないので、気持ちが伝わりにくいのが欠点。
〈story〉
ひとり息子が結婚して巣立った夜、宮本陽平は、本棚で見つけた。妻の名前がかかかれた離婚届を。なぜ妻はこんなものをかいたのか。陽平がなかなか言いだせずにいるうち、妻は息子のところへ行くと出ていってしまう。学校では、家庭に問題がある男子ドンが倒れ、教師としての自信を失くす。
〈cast〉
宮本陽平【阿部寛】優柔不断だが、まじめが取り柄の中学校教師。48歳。
宮本美代子【天海祐希】陽平の妻。
五十嵐真珠【菅野美穂】陽平の料理教室の友人。夫と離婚を考えている。
門倉すみれ【 相武紗季】陽平の料理教室の友人。フィアンセとラブラブ。
井上克也 【 浦上晟周】陽平の教え子。クラスのムードメーカー。あだ名はドン。
若い二人の恋愛がいつまでも続くと考えるのは、一本の蝋燭が生涯灯っていると考えるようなものだ。
離婚届が挟んであった志賀直哉の『暗夜行路』の一節だ。
考えよ。語れ。行え。
夏目漱石の言葉に押され、陽平は、学校で、家で、奮闘する。
だが、離婚届をきっかけに話はこじれにこじれて。熟年離婚がもっとも多いとされる子供が家を出たタイミング。さて、ふたりはどこへ向かっていくのか。
「その夫婦は、離婚届けから始まった」
ファミレスでのエンディングシーン。吉田拓郎の「今日までそして明日から」をファミレスじゅうで合唱するエンディングだけでも楽しい♩
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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