宿泊しているゲストハウスは、居心地はいいけれど、不足部分も多々あった。
キッチン、冷蔵庫、電子レンジは共有で、電子レンジはあまり使われていないらしく、電源のあるところまで運ばなければ使えない。
共有の洗濯機は、メールで確認したにもかかわらず故障中だった。
洗濯機ありきで衣類をセレクトしていたので困ったが、5日目にはセルフランドリーでぶじに洗濯でき、ホッとした。
そんなふうにないものも多かったけれど、朝食はついていた。すぐそこのカフェのクロワッサン&カプチーノだ。
正方形のミニテーブルとプラスチックの椅子が並ぶ簡易カフェ「PIZZA BOOM」は、昼から夜遅くまではビザが並ぶ。
ブラジル人が経営しているのか、ブラジルの国旗やサッカーのマフラーなどがにぎやかに飾られている。
そこの女将(?)が、無愛想でちっとも笑わない。
帰りにトレイを下げて「グラッチェ チャオ」と挨拶しても、硬い表情のまま「チャオ」と返し、忙しそうにしている。
「なにか、怒ってるのかな?」
夫に言うと、「笑って挨拶する習慣が、ないだけじゃない」と気にも留めない様子。
けれど笑わない彼女、2日目には、わたしたちの顔を見るなり、「トゥーカプチーノ?」という。「ゲストハウスのふたり。カプチーノ、2つね。わかってるから」ってな感じだ。
やはり表情は硬いが、覚えてくれていたようだ。
そして3日目。
「トゥーカプチーノ」のあと、笑わないまま「どこから来たの?」と夫に訊ねた。
「ジャパン」と答えると、瞳を輝かせて「オー! ジャパン。アメイジング!」と声を上げた。以前春にツアーで東京、京都、奈良、広島を回ったという。
カプチーノそっちのけで、スマートフォンでそのときの写真を見せてくれた。
満面の笑みで、アメイジングを繰り返す。桜がきれいだった、奈良の鹿が可愛かった、京都のお寺は素敵だった、着物を着てうれしかった。たぶん、そんなようなことを言っていた。
そしてその朝淹れてくれたカプチーノは、ビッグサイズになっていたのだった。
「PIZZA BOOM」の朝食。クロワッサン&カプチーノ。
ブラジルの国旗が印象的な店内。
日曜日には、バイトくんがカプチーノを淹れてくれました。
夜には、切り売りピザが種類豊富に並んでいます。
ビッグサイズになったカプチーノ。
ゲストハウスは、このビルにあります。
狭いけれど、落ち着く空間になってきました。なぜか桜の写真が掛けてあります。
白で統一した室内。
窓から見た風景です。
セルフランドリー。左手に注目!洗濯ができて喜ぶ夫の手に、洗い上がった洗濯物が。2時間後にとりにいくとたたんでありました。€7でした。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
クリワッサンが美味しそうですね。
不愛想な彼女、案外いい人かもね!
ゲストハウスと彼女のお店は契約して朝食を提供しているのですね。
ビックサイズになったカプチーノ、楽しいですね、うれしいですね!
日本の印象がよかったからでしょうね。
あちこちにコメントしましたが、お返事は帰国してからゆっくりでも構いませんよ。
ゆっくりと旅をお楽しみくださいね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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