ストレッチポールを、部屋に置いた。
娘から借りている、仕事部屋である。
このところ毎晩のように、夜中に何度も目が覚めてしばらく眠れないと夫にこぼすと、すすめられた。
「胸を開いてからベッドに入ると、よく眠れるらしいよ」
そういえば、ヨガの先生も朝起きたてと、夜寝るまえに少しでもストレッチポールに乗るといいと言っていた。朝は縮こまった身体が動きやすくなるし、夜は深く眠れると。
すっかり忘れていた。すぐに忘れる。
やってみると、不思議なほどすぐに、何度も目覚め眠れなくなることはなくなった。けれど、深い眠りにはほど遠く、夢ばかりみる日々が訪れた。
記憶に新しいところでは、10歳くらい外国人の男の子と、野外イベントの露店でテイクアウトの珈琲を売っていて、豆がなくなったので仕入れに行こうとすると、ここは僕のホームじゃないんだから、ひとりにしないでよ、と彼が口を尖らせる。さて、困った、というところで目覚めた。
夢のなかでわたしは、たいてい困っている。
経理事務時代の振り込みトラブルは、数え切れない。
子供たちが小さかった頃の夢も、いつも揉め事に悩まされている。
バスに乗れば小銭はなく(交通系ICカードはその世界には存在しない)、スマートフォンは覚えているはずのナンバーを出し惜しみする。友達との約束は、なぜかダブルブッキングだ。
そういえば、いい夢、みたことあったっけ?
記憶している限り、ない。
ストレッチポールを頼りに、さらに深い眠りを求め続けるしかないようだ。
何もないので、のびのびとストレッチできます。
今週は、ピラティスに行けないので、部屋でやろうかな。
娘から借りている部屋、だいぶ馴染んできました。
今、机に置いてある2冊。『俳句歳時記』と安野光雅『繪本即興詩人』。
1月のお題「初明り」は載っていたのですが「若菜摘み」はありませんでした。
安野光雅の絵は、静かでいいなあ。イタリアカサマツのページ。
こんにちわ
私も夢では、だいたい困ってます。
最近よく見る夢は海辺の町を途方もなく歩いています。
近隣の海辺と言えばぶっちゃけ、室津とか赤穂なのですが・・・。
そういう所で困った所以もないのに、なぜか困ってますね。
登場人物は決まって元気に歩いている母と幼い子供たちです。
もう、今は願っても関わることができないからでしょうかね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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