ジョウビタキのほかにも、様々な野鳥が庭に来る。
シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、カワラヒワ、エナガ、メジロなどなど。隣りの林には、アカゲラやコゲラ、アオゲラなどのキツツキたちも来る。
そのなかに、モズがいる。
モズには、冷血な生き物だというイメージがあった。
「モズの速贄(はやにえ)」という言葉が、実物そのものよりも先に「モズ」のイメージを作ってしまっていたのだ。捕らえた獲物を木の枝等に突き刺したり、木の枝股に挟む習性は、残酷と捉えられがちだ。よく考えれば、弱肉強食の世界を生きる彼らに、それを言うのはどうかとも思うが。
そのモズが、外見はけっこう可愛らしい。オスも淡い色合いで、目の周りに黒く太いラインがあるが、目つきも鋭くはない。
庭で見かけるようになり、冷血というよりは、と思う。ただ冷蔵庫に肉をしまっておくようなものなんだよなあ、と。
モズは速贄にした獲物をそのまま放置してしまうことも多いと聞く。そう聞くと、仲間意識も芽生える。そして、冷蔵庫の主となっている調味料などの整理をしなくちゃ、モズには負けないぞと、なぜか対抗心が燃えてきた。はや、年末である。
モズのオスです。
可愛らしすぎるんですけど。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。