ここ北杜市が舞台のアニメ『スーパーカブ』の聖地探訪スタンプラリーが、開催されている。
その記事をかこうと、12話あるアニメをすべて観た。
普段は観ないアニメーションに、しかし初っぱなから釘付けになった。
既視感。
どう見てもこれ、牧原の交差点だろう、というリアルな描かれ方に、吸い込まれた。
主人公は、小熊。高校2年の女子。
親はいない。お金もない。友達も趣味も将来の目標もない。何も持たない彼女が出会ったのは、世界生産累計台数一億台のありふれた小型バイク、HONDAスーパーカブ。カブの物語が一億あるのなら、小熊の物語は、一億のなかのひとつということになる。
しかし失踪した母親を追うこともせず、ひとり生きていくことを決めた小熊には、何ごともひとりで切り抜ける覚悟があった。
カブにトラブルがあっても、安易に誰かに頼ろうとはしない。
その覚悟が、カブと小熊の、そしてカブ乗りたちとの絆を結んでいくことになる。
とても静かなアニメーションだった。口数の少ない主人公とそれに沿うカブ仲間の礼子や椎。それでも、冒険する気持ちを持ち続けている少女たち。
黙っていてもカブは助けてくれない。たぶん自分で何かを望まないと。たとえばいつもは行くことのない知らない角を曲がってみたい。そんな小さなことでいい。そうすればきっとカブは応えてくれる。
そんな『スーパーカブ』で、小熊が走った道を走りに、風景に身を委ねに、今多くの人が北杜市へと足を運んでいる。
わたしはわたしで、逆聖地探訪を存分に楽しませてもらった。
小熊が、スーパーカブで毎日のように走っていた「釜無川橋」です。
撮ってきたけど使わなかった「牧原の交差点」。
この「すずき」っていう看板が、アニメではそっくりそのまま「すすき」になってるのが可笑しかった。
小熊が暮らすエリアにある「JR日野春駅」の写真も、ボツに。
日野春駅前、振り返ると南アルプス連峰一望できるって知ってた?
これも、アニメによく出てきた看板。こんなところまで再現しているなんて、驚きました。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。