大柳川渓谷の帰り、富士川町の柚子を買った。
富士川町穂積地区の柚子は、県内でも評判で、特別に香りがいい、味も抜群だと遠くから買い求めに出かける人もいるという。
柚子大根を漬けると、評判通り。香りが違う。
浅尾大根だから、なお美味しい。
柚子大根を漬けると、思い出す。
東京の友人たち4人で、お台場でお泊まり忘年女子会をした。
そのとき、逡巡した気持ちも一緒に思い出す。
柚子大根持って、お台場へ?
田舎のおばちゃんっぽすぎるかな?
いやいや。みんな好きなはずだし。
そうして、4人でお台場のホテルで買ってきたお惣菜やらビールやらと大根を並べ、楽しい時間を過ごした。
4年前、コロナ前のことだ。
その後、人気を博した柚子大根のレシピはみんなで共有した。
現役働く女子たちの3人は、なかなか作れないかもしれないけれど。
作って誰かを思い出す料理、食べて思い出す味、けっこうある。
焼き茄子は、義母を。ミネストローネは、母を。水菜のはりはりは、末娘を。餃子は、上の娘を。タイカレー、回鍋肉、独活の辛子味噌、ラタトゥイユ、それぞれ思い出す人がいる。
冬の陽にあたる柚子。柚子って、陽だまりみたい。
浅尾大根で漬けた柚子大根。
柚子まるまる1個刻んで、果汁も搾って鮭の南蛮漬けも作りました。
南蛮漬けの味が変わったように感じるほど、柚子の風味が濃い。
「道の駅富士川」では、ランチもしました。
名物のみみをミネストローネにしたみみストローネ。温まりました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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