本杉さんの個展の帰り、美術館から車で10分ほどの古民家カフェでランチした。
「月晴れる」という”ワインとむしパン”のお店。ワイナリーが手掛ける築百年の古民家のカフェで、棚田米を使った 米粉のむしパンが人気らしい。
地元の野菜などをふんだんに使ったビーガンランチが食べられる店としても知られているそうだ。
ランチは4種類あり、「炊きたて棚田米と華やかお野菜プレート」「むしパンと華やかお野菜プレート」「大豆と落花生のカレー」「旬野菜のスパイスカレー」。
わたしはむしパンのカレー、夫はご飯の方のスパイスカレーをオーダーした。
プレートには野菜が8種類美しく並んでいて、蒸してオリーブオイルをかけただけ、皿に盛られた塩はお好みで、という。歯ごたえの残った蒸し野菜たちの甘さに、旨味に舌鼓を打った。
そして、むしパンのもちもちさに驚き、なつかしさを覚えた。
かつて、子供たちによく作った。この店のような米粉じゃないし、簡単なむしパンだったのだが。
今、東京の施設で暮らす母も、よく作ってくれた。薩摩芋が入っていたり、干し葡萄が入っていたりした。
久しぶりの料理に出会うと、誰かを思い出す。
3人の子供たちとか、母とか、一緒に食べた友達とか。料理とは、時空を超えて記憶の海に存在し続けるものなのかもしれない。
築百年を超える古民家で、20数年前のことや50年ほど前のことを、ゆったりと思い出していた。

「築百年は超えていると思います」とスタッフさんが教えてくれた古民家。

中野の棚田が広がる庭先には、石で造った「月」が。いただいた”月晴れるガイド”に「月暦(ごよみ)の石」とありました。
満月に向けて踏み心満たします。新月に向けて踏み願いをかなえます。
踏んでいいのかな?

特注のイエルカの薪ストーブ。大きい。あったかい。奥に見えている部屋がワインセラーになっていました。

窓際に座ると、棚田を眺めながら食事ができます。

ランチには、トマト風味の野菜スープがついていました。

わたしは、「大豆と落花生のカレー~ここだけの焼きむしパンとともに」。
蒸した野菜が甘く、野菜の旨味を実感しました。むしパンはもっちもち。

夫は、「旬野菜のスパイスカレー~お月さまの棚田米とともに」。

床の間には、実をたわわにつけた南天がダイナミックに活けてありました。

”月晴れるガイド”です。
古民家カフェ、テレビなどではよく見ますが、秋田にはありそうでないカフェです。
お料理も美味しそうですが、建造物の価値がすごそうですね。
私古民家が大好きなのです。
それでせめてもと、自宅を秋田杉の外壁にしました。
こうして時間とお金をかけて古いものを大切に息づかせていくって大変でしょうけどいいな~と思います。
母の生家も、自分の家の裏山の木を使って建てた家でした。
その家に住んでいた叔父や叔母は新しいものにあこがれ、新建材で今風の家を建てました。
古い家を壊すのは残念だな~と思いながら、私の家ではないので諦めましたが、今も母とあの家は良かったよねと思い出話に花が咲きます。
階段の幅が5尺もありました。
懐かしいです。
>久しぶりの料理に出会うと、誰かを思い出す。
そうですよね。
その時のにおいや話したことも思い出す時があります。
そんな時間はもどってこないな~なんてちょっとしんみりするときもあります。
蒸しパン、作りたいな~
いい蒸篭が欲しいな。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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