朝、リビングのカーテンを開けると、霜が一面に降りた風景が広がっていた。
「霜」は、冬の天文の季語。傍題に「大霜」「深霜」「強霜(つよしも)」「朝霜」「夜霜」「霜晴」「霜雫(しもしずく)」「霜解(しもどけ)」などがある。
ほかにも、こんな傍題もある。「霜の花」降りた霜の美しさを花に例えたもの。「霜の声」心耳でとらえた霜夜の気配。「青女(せいぢょ)」霜・雪を降らせるという女神で、霜の異称。
強霜の富士や力を裾までも 飯田龍太
「強霜」そして、富士のどっしりした「力」。荘厳な迫力に圧倒された。
つやつやと柳に霜の降る夜かな 暁台
キラキラした雰囲気の句だと思った。夜の闇のなか、柳の枝に霜が降っている。
舶来の大事な木なり霜掩(おお)ひ 子規
霜そのものではなく、大切な木を守る掩いに目を向けたことで、温かな味わいとなっているように感じた。
霜柱土の中まで日が射して 矢島渚男
観察することの大切さを教えてくれた句。霜柱が土を持ち上げたことで「土の中まで日が射して」いるのだろう。光景が見えてきた。
また「初霜」は、その冬初めて降りた霜をいう季語。
初霜のあるかなきかを掃きにけり 鷹羽狩行
うっすらと降りた霜を、竹箒で掃いているのだろうか。その動作、凜と冷え切った空気が目に浮かぶ。
朝の寒さに窓からの風景だけに留めたが、外へ出て霜柱をじっくり観察したり、踏んでみたりすればよかった。冬はこれから。今度じっくり眺めてみよう。

リビングの北側の窓からは、八ヶ岳、そして手前には畑や田んぼが広がっています。

手前の畑には、白い霜。

陽射しがすでにありましたが、朝は影になる場所です。

八ヶ岳が、霜の降りた里を見下ろしていました。

夜熾火にしていた薪ストーブも、朝は空気口を開けてがんがん燃やします。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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