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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

素麺の具

素麺を食べる際、薬味以外の「具」を用意する習慣は、あまりない。

子どもの頃も、やはり素麺には薬味とつゆがあればよかった。というか、素麺に何か入れて一緒に食べるという発想がなかった。子どもの頃の薬味は、葱と山葵だったように思う。いつからか生姜と茗荷の方が好きになり、今は生姜と茗荷を添えるのが我が家の味となっている。

 

小学校低学年の頃だっただろうか。家族で親戚の家に遊びに行き、素麺をごちそうになった。その際「具」なるものがテーブルいっぱいに並んでいて驚いた。

油揚げの煮たもの、鶏肉の照り焼き風、茄子の天麩羅、牛蒡の煮物、千切り胡瓜、錦糸卵などなど。

「素麺って、ごちそうに変身するんだ!」

家の味しか知らないわたしにとって、カルチャーショックだった。

今考えると、お客様だからともてなしてくれたのだとわかるが、いまだに素麺や冷やしうどんを茹でながら、そのときのテーブルの様子を思い出すのだから、よほど驚き、またうれしかったのだろう。

 

さて。休日、夫が薪割りに出かけた。わたしは川で洗濯をするわけではないので、家で昼食の準備をした。暑いなかの作業、冷やしうどんをリクエストされたが、たんぱく質も何か添えようと思い立った。冷凍庫にあった鶏もも肉を茹で、油揚げをきつねうどん風に甘く煮て、半熟卵を茹でた。ついでにトマトも切る。

それから軽トラ2台分の薪の積み下ろしを手伝い、わたしも汗だくになった。昼食のたんぱく質がうれしい。夫も、うれしそうだった。

 

薬味だけでも、さっぱりしていて美味しいけれど、やっぱり具があると楽しい。喜んでもらえるんなら、これからも負担にならない程度に作ろうかな。

しかしこの「負担にならない程度」が難しい。

いつも具を作っていれば、あって当たり前に変わっていく。作らないと手抜きのような感覚にさえ陥る。主婦の仕事というものは、奥が深いものなのだ。夫婦ふたり暮らしとなった今、その辺りも踏まえつつ素麺の具、楽しんでいこうか。

CIMG0857我が家では、このごろ素麺食べなくなりました。それもこれも美味しい細麺冷やしうどんにハマってるからです。休日のランチ。

CIMG0854左上から、半熟茹で卵、きつねうどん風油揚げ、トマト、蒸し鶏、生姜と茗荷。

おあげさん(京都の方言?)は、COOKPADの電子レンジレシピです。

CIMG0786庭の茗荷の花がようやく咲いて、日々楽しませてくれています。

CIMG0793揚げ茄子の煮びたしも、茗荷の風味がいい感じ。

CIMG0861冷奴にも、茗荷たっぷり&花で飾ってみたりして。

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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