洗濯物を干そうと出たウッドデッキで、小さなカマキリを見つけた。生まれてまだ数日といったところか。身長(?)2㎝くらいだ。
「蟷螂生まる(たうらううまる)」は、夏の動物の季語。傍題に「蟷螂生まる(かまきりうまる)」「子かまきり」などがある。
蟷螂は多く五月ごろから孵化する。数百の卵が固まりとなって葉や梢につき、やがてうようよと子が生まれる。生まれてすぐに斧をかざす格好をするのは愛嬌がある。
「蟷螂(かまきり)」(秋)、「蟷螂枯る(たうらうかる)」(冬)
『俳句歳時記・夏』より。
蟷螂のわれもわれもと生まれけり 原雅子
孵化するところを2度見たことがあるが、たしかに、そんなふうに見える。
蟷螂の子皆一色や秋の風 原石鼎
これも頷ける。大人のカマキリは、緑ではあっても、背、腹、眼、斧と違った色をしている。黒が混じったり茶色がかっていたりする。だが、生まれたてのカマキリは、ほんとうに薄緑一色だ。
子蟷螂生まれながらの身の構え 松永昌子
歳時記にあったように、生まれてすぐに斧をかざす格好をするのは愛嬌がある。
すがりたる草に沈みていぼりむし 稲畑汀子
秋の季語「蟷螂」には「いぼりむし」という傍題がある。カマキリでイボを撫でると治るという言い伝えがあったとか。草にすがって草に沈む様子が目に浮かぶ。
蟷螂の六腑に枯れのおよびたる 飯田龍太
冬の季語「蟷螂枯る」で詠んだ句。「六腑の枯れ」がリアル。
滑稽にも見えるが、どこか哀愁漂う身近な昆虫、カマキリ。見つけたのは一匹だけだったが、たぶん、庭に森に、たくさんの子カマキリがいるのだろう。

小さすぎて、ピンボケ。

わたしを警戒して、身体を揺らしていました。鎌を持ち上げて、ゆらゆらダンス中。

隣の森の木にいたクワガタムシ。オオクワかな? クワガタは、わたしが持っている歳時記には載っていませんでした。

同じ木に、カナブンや蟻もたくさんいました。おいしい蜜が出ているのかな。「金亀子(こがねむし)」「蟻」は、夏の季語でした。
くらがりの唸り独楽なる金亀子 石塚友二
蟻這はすいつか死ぬ手の裏表 秋元不死男

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。