週の初め、神戸に帰省した。
夫の実家へ行き、いくつか片づけなくてはならないことがあり、施設で暮らしている義母の部屋に、寿司を買っていき3人でランチした。
92歳の義母は、スーパーの寿司10貫をぺろりと平らげ、ひと口ビールを飲んでご機嫌だった。
買い物や銀行などの用事、雑務をこなすともう日が暮れて、ふたりとも疲れがピークに達していて、とにかく早くビールが飲みたかった。
三ノ宮で夕飯にと入った店は、通りがかりに初めて入った「お好み焼・鉄板焼ひかりや」で、テーブルに大きな鉄板があり、お好み焼きやら肉や野菜を炒めたものやらがメニューにある気軽な感じの店。
すぐさま、生ビールを飲んで、ホッとひと息つく。
とりあえず「あごすじイカ炒め」をオーダーした。
次は5種類の具材が入った「チャンポンお好み焼き」をオーダーし、さらにビールを飲んでいると、店主らしき男性がテーブルにやって来た。
いかにも鉄板焼き屋のおっチャンという雰囲気で、ガタイが大きい。
彼は、言った。
「お好み焼き食べるんなら、焼きそばにしとき。そっちの方が絶対うまいから」
「焼きそばって、このオムそばとか?」
言っている意味が理解できず聞き返すと、おっチャンが首を振った。
「普通のそばが、いっちゃんうまいねん。焼きそばにしとき」
かなり強引だが、店主がそう言うのならおいしいんだろう。
「じゃあ、焼きそばで」
その焼きそばは、しっかりしたそばが辛めのソースで炒めてあり、ひと味違うおいしさだった。よかった。でも、お好み焼きもおいしそうだけどなあ。
そんなことを考えつつも、初めて目にする「とん平焼き」を頼んでしまう。
関西の人は、すごいなあ。
東京生まれ東京育ちのわたしは、感心した。
こっちの方が、絶対いい。そう思ったとしても、この人にとっては、もうひとつの方がいいかもしれないと考えてしまうのが、東京もんである。
そして、関西弁のせいか、まったく嫌みがない。押しつけもない。
おいしいものをススメられ、おいしく食べた。ストレートにそれだけ。
なかなか、おもしろい体験だった。

雨の松本空港から、神戸空港へ飛びました。

夕飯の鉄板焼き屋。突き出しは、胡瓜と竹輪。

とりあえず、「あごすじイカ炒め」から。

そして、「チャンポン焼きそば」。

こんなメニューになっています。
「お好み焼き」は豚玉とかイカ玉になるけど、「チャンポンお好み焼き」は、豚、蛸、イカ、海老、すじの5種類すべてが入っているというスタイルのようでした。

お初の「とん平焼き」です。

「お好み焼・鉄板焼ひかりや」でした。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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