朝食にご飯を炊き、味噌汁を作ることが多い。
その際、たいてい4種類くらいの具を入れる。
「油揚げ、若芽、大根、シメジ」とか、「厚揚げ、小松菜、玉葱、エノキダケ」とかだ。
その具をセレクトするとき、副菜にする野菜と同じ野菜にならないように工夫する。
たとえば、玉葱炒めにするなら、味噌汁には大根。大根の煮物があるのなら、味噌汁には玉葱。そんな些細なパズルだ。
ずっと、そうやって朝食の用意をしてきたのは、厚生労働省が掲げていた食生活の指針「1日30品目」を摂りましょうというススメに沿ってきたわけだが、25年前の2000年、その指針は取り下げられた。
すでに25年もまえの話である。理由は、30品目に縛られることで、肥満の原因となるからというものだった。
太るほど真面目にやってきたわけじゃないのだが、なるべく多く、できるならいろいろ、とキッチンに立ってきた。その長年の癖は、わかっていても直らない。
もちろん、野菜の種類を多く摂取するのは悪いことではない。
ただその縛りのなかに居続ける自分が、なにか滑稽のような気がするだけだ。
久しぶりに読んだ『きのう何食べた?』で、シロさんは相変わらず「もう一品副菜を作らずにはいられない」呪いのなかにいた。ケンジは呆れつつ「副菜の鬼」と呼んでいる。
「仲間だ」と、心和んだ。

ある朝のお味噌汁。厚揚げ、玉葱、エノキダケ、蕪の葉。

副菜に切り干し大根の煮物と沢庵があったので、お味噌汁には大根は入れませんでした。

近所の方が漬けた沢庵。さっぱり風味でおいしいんです。

明野の切り干し大根で、リュウジレシピの煮物。胡麻油が利いています。油揚げをさつま揚げに変更バージョン。

ある日は、前日の夕餉にした鶏の田舎汁。鶏もも肉、大根、人参、玉葱、エノキ、シメジ、白菜入り。

副菜は、鰈の残りの豆腐。菜の花の辛子和え。長芋胡麻ドレッシング。生玉葱とカニカマ和え。

菜の花が、おいしい季節です。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。