♩~ヒョイヒーヒョイヒーギュルルチョイチリ ピュウピュウピュウ
最近、ガビチョウのさえずりをよく耳にする。
カン高い鳴き声は、美しいと言えないこともないが、ほかの野鳥たちのような可愛らしさはない。日本では、うるさいと感じる人が多いそうだ。
中国では、ガビチョウの声は七色の美声だと捉えられ、飼い鳥としてもポピュラーで、鳴き合わせ会も行われるという。
同じ鳥の鳴き声を聴いているのに、人々の美意識が違うのだということがよくわかる。
日本でも一時期飼われていたらしいが、カラフルなインコなどが飼われるようになると、見向きもされなくなったらしい。茶褐色の見た目が地味なこと、集合住宅で飼うには声が大き過ぎることなど、人間の勝手な事情でブームとなったり、忘れ去られたりした過去があり、野鳥となったのはかご脱けした飼い鳥が繁殖したもので、今では害を及ぼす恐れのある特定外来生物であると規制の対象になっている。
人間の身勝手さが浮き彫りになる出来事だ。
鳴き声に、耳を澄ませてみる。
まるで、わたしの歌を聴いて、聴いて、と言っているかのようだ。
声が大きすぎるとは感じるが、美しいと感じるときもある。
それは、我が家の庭が森へと続く広さを持っているからかも知れない。
ほかの鳥の鳴き声もよく真似をするというガビチョウ。人間の事情などにはおかまいなしで、今日も歌声を披露している。
庭の桜の若木に、とまっていました。ヒヨドリくらいの大きさです。
小首を傾げたりして。
この独特な目の周りが「画眉(がび)」という名を生んだんでしょう。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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