一昨日。久しぶりに山々に雲がひとつもかかることのない晴れわたった空を見た。
三寒四温というが、きのうは雨。本当に気温も天気も読めない日が続いている。
「春寒(はるさむ)」は、春の時候の季語。
去年の2月の句会で「余寒」が兼題になっていたが、それよりも、春になった気分が強く感じられる季語だという。傍題に「春寒し」「「春寒(しゅんかん)」「料峭(れうせう)」などがある。
春寒や自分のための厨(くりや)ごと 稲畑汀子
いつもは誰かのために厨(キッチン)に立つのだが、今日は自分のためだけに立っている。立春を迎えたのに冷えが立ち上る厨で、しかし食材にも湯気の立ち方にも、春を感じられる。そんな明るさを感じた句。
料峭の糸きりきりと絞り染 長谷川千枝子
「料峭」は、「料=肌をなで触れる意」「峭=厳しい」の意味を持ち、春の風だが肌を刺すように冷たく感じられることをいうそうだ。
「啓蟄(けいちつ)」も、春の時候の季語。
二十四節気のひとつで、今年2025年は3月5日~19日。冬ごもりをしていた虫たちが土のなかから出てくる頃を指す。
啓蟄の蚯蚓(みみず)の紅のすきとほる 山口青邨
土のなかで動き始める虫たちの吐息が聞こえるよう。「蚯蚓」は夏の季語だが、「啓蟄」に使われることが多いワードで、ほかにも多くの句に使われていた。
水あふれゐて啓蟄の最上川 森澄雄
雪解けの水が川いっぱいにあふれ、流れていく。最上川は見たことはないが、大河を春の豊かな水が流れゆくさまを想像した。
先週は、雪が積もったがすぐ解けて春の雪なのだと実感した。少しずつ春が近づいていることを、日々感じる季節だ。

一昨日の八ヶ岳連峰。稲のない田んぼの土も、心なしか明るく見えます。

先日の雪で、さらに美しく雪化粧していました。

マイ定点観測地点から。

西を向くと、南アルプス連峰。

鳳凰三山。

アサヨ峰と甲斐駒ヶ岳。山の名前を知りたい方は、こちら。

先週、手話教室に向かう途中で。

春。山々が霞む日が多くなりました。くっきり見える日に山々をしっかり見ておこうと思います。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。