2月の句会。兼題は、「余寒」「梅」。
今回初めて、先生がお休みされたので、会員のみの句会となった。
例句などはなく、けれど、毎回「披講(ひこう)」をしてくださる俳句歴の長い大先輩のおふたりが句会を進行してくださって、滞りなく進められた。いつもより、少しだけ緊張の糸が解けたような和やかな会となった。
(「披講」:選句者名と、選んだ句を読み上げていくこと)
さて。「余寒」は、春の時候の季語。傍題に「残る寒さ」などがある。
寒明け後になお残る寒さをいい、「冴返る」「春寒(はるさむ)」も同じ意味も持つのだが、『俳句歳時記・春』によれば、それぞれに違う味わいを持つ。
「冴返る」
再びの寒気で心身の澄み渡るような感覚が呼び覚まされる。
冬の寒気が透徹した状態を「冴ゆ」。それが再び返るのが「冴返る」である。
「春寒」
「余寒」と同じであるが、すでに春になった気分が強い。
『俳句歳時記・春』からの例句は、こちら。
水滴の天に余寒の穴ひとつ 上田五千石
「梅」は、春の植物の季語。傍題は「春告草」「梅が香」「梅日和」などかき切れないほどあり、「紅梅」はひとつの季語として立っている。
ふろしきの紫たたむ梅の頃 大峯あきら
慶事に使われだろう紫の風呂敷。その鮮やかな紫色と真っ白な梅の穏やかな花の対比が美しい。
白梅や父に未完の日暮れあり 櫂未知子
どんな分野にも長けていて優しかった父は、還暦で亡くなった。茫然自失となるなか、父を偲び詠んだ句だという。
わたしの句は、こちら。
梅月夜波音よせる祖母の家
小学生の頃、茅ヶ崎の祖母の家へ遊びにいったことを思い出して詠んだ。「梅月夜」という傍題が素敵に思え、置いてみた。
今回初めて、指導者不在の句会も多いのだと知った。
句会で先生に、講評をうかがい添削までしていただくのは、とても贅沢なことだったのである。
次回3月の兼題は、「彼岸」「蒲公英(たんぽぽ)」。ますます春だ。
道端で咲いている、しだれ梅を見かけました。
可愛い。まだ蕾の方が多いので、これからなのでしょう。
遠くから見ると、枯れた蔓ばかりが見えて、梅だとは気づきませんでした。
写真があまりなかったので、5年前に撮った「不老園」の梅を。
「紅梅」です。梅もいろいろ。
淡い色の「薄紅梅」も、可愛らしいです。
こんばんは。
余寒・・・好きな季語です。
日本語は本当に美しい言語だな~と思います。
梅が咲いていますね。
こちらも今年は蕾が膨らんでいる木がありました。
梅もこんなに種類があるのですね。
先生不在の句会もあるのですね。
さえさんの句、とってもいいですね。
梅月夜‥‥なんてきれいな言葉でしょう。
おばあさまの家が茅ケ崎、いいところでしょう。
あと一か月もしないうちに春彼岸ですね。
早いものですね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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