軽いタイプのヨガ、ひめトレは、基本身体のあちらこちらがムリなく伸びて気持ちいいのだが、ストレッチポールの上に仰向けに寝てする体操で、両足を振動させるのがとても気持ちがいい。
「振動で、身体の歪みがもとの正しい状態に戻っていきます」
年若い先生が、穏やかに透き通った声でいつもそう教えてくださるので、実際にはもとの状態がどういうものなのだかわかってはいないのだが、イメージする。
人間の身体は左右対称ではないけれど、右にも左にも負担がかからない状態を。
イメージしながら振動させていると、重力が手伝ってくれてそういうふうになっていく気がする。歪んだものが、ゆっくりともとに戻っていく。その感じが、とても気持ちいいのだ。
春になり、桜が咲き、野の花も咲き、それを目にしたときに、不意にその感じを思いだした。「あ、心がもとに戻っていく」と。
歪んだものが正しい状態に戻っていくように、花たちは心地よい振動をさせてくれるのかも知れない。小さくやわらかく心を揺すってくれるのかも知れない。
ヨガの会場になっている明善寺でも、桜が咲いていました。
我が家の最寄りの信号、大豆生田(まみょうだ)すぐ近くに咲く枝垂桜。大豆生田って地名、読めませんよね。
うーん、きれい。言葉になりません。
その足もとには、雪柳が咲いていました。
ムスカリも咲いていました。いろんな場所で花を愛でられる季節ですね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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