東京に出た際、新宿の東急ハンズに立ち寄った。
夫の展覧会に向けてちょっとした探し物があり、文房具売り場を歩き、ふと、レターセットのコーナーで足を止めた。
なつかしい。
小学生の頃、マーガレットか少女コミックの文通欄に載っていた同い年の女の子と文通していたことを思い出した。
彼女の手紙は毎回違う便箋と封筒で、あか抜けた感じがして憧れた。
文通欄に載った彼女は、文通相手も多かったのだろう。
少ないおこづかいでふんだんにレターセットを買えるわけでもなかったわたしは、ただただ憧れるだけだった。
今はきっと、あの頃と比べものにならないほど多種多様なレターセットがあるのだろう。だが売り場の雰囲気は、半世紀ほどまえのひとつ隣の駅前のイトーヨーカ堂のファンシーグッズなどが並ぶ文房具コーナーとあまり変わっていないような気がした。売り場もそう広くない。
LINEやメールの普及で、手に取る人自体が少なくなっていることがうかがえる。
久しぶりに、誰かに手紙をかいてみようか。
あてもなく、レターセットを2種類、購入した。

2種類のレターセットを選びました。

最初に目に留まったのは、「活版印刷のレターセット」。活版印刷で模様を印刷しているので、少しずつ濃さが違ったりしています。北欧風の雰囲気がいい感じ。

次は「刺繍を楽しむレターセット」。つばめが決め手になりました。つばめが好きな友人と、去年旅した青森を思い出して選びました。半分に折って模様が見えるように封筒に収めます。こういうアイディアも様々で楽しいですね。
行間に吹く風薫る便りかな
手紙をかくのが好きだった義母を思い出して、詠んだ句です。
この記事を拝見し、ちょっと嬉しくなりました。
私も今朝、早朝のラジオ深夜便を聴いて『もっと手紙を書こう!』と決意したからです。
今日は秋田はとても暑い日だったので、リビングの片隅に置いているレターセットの引き出しを久しぶりに出してどんな便せんや封筒があったかと確かめたばかりだったからです。
さえさんと思いが通じたようでうれしいなあ~。
今朝聴いた深夜便4時台(私は録音して聴きます)は萬年筆くらぶ 代表 中谷宗平さんの話でした。
万年筆愛好者の集まりで、万年筆で書いたものを年3回冊子にして出しているとのことです。
私も友人知人からよくはがきをもらうのですが、自分の乱雑な字を恥じて、ついワードで書き印刷して送るのが多いのです。
でも万年筆で書いた文字はほのぼのと温かく、時々出して眺めているのです。
だからさえさんの記事と深夜便のお話で決意したということです。
行間に吹く風薫る便りかな
お義母さんも手紙の好きな方だったのですね。
お二人のいい関係も伝わってくる句です。
しみじみといい句です。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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