クリーニング屋さんで、見たことがない野菜をもらった。
「ハヤトウリって、いうんだよ」
ラ・フランスと南瓜のあいのこのような形で、薄いグリーンをした瓜である。漬物にしても煮物にしても、美味しいという。
ありがたくいただき、ネットレシピを検索して、炒め煮にすることにした。簡単でほかに材料もいらず、美味しそうだったからだ。
さて、さっそく洗って包丁を入れ、皮を剥き始め、ああ、と思った。ぬめぬめした感触が強い。
「うふふふ」
つい、笑みがこぼれる。
料理をしたときにしか味わえない、こういう独特の感触が好きなのだ。
ほうれん草を茹でたときに手に感じる鉄分や、じゃが芋を剥きながら澱粉が出てくる感じや、ピーマンの種をとるときのつぶつぶを触るときや、大根を切ったときにあふれてくる水分や、そういうあれこれを感じるのって、料理をしていなければできないことだ。
ハヤトウリは、ぬめぬめしていて、包丁がするりと入るほどにやわらかかった。ぬめぬめとしたものを手に感じながら、丁寧に皮を剥いた。
ハヤトウリです。げんこつにも似てるかも。名前の由来は、海外から最初に鹿児島に渡ってきた瓜だからと、薩摩隼人のハヤトをとったらしいです。
皮もやわらかく、すっと包丁が入りました。果物みたいにも見えますね。まあ、メロンだって瓜なんだもんね。
3mmくらいの厚さに切って。
一度湯通して。しっかり湯通ししないと臭みが強いとレシピにありました。
胡麻油で炒めて、柚子ポンで味つけ。緑色はなくなりました。
ちょっと歯ごたえが残る感じが、イケます!
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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