お庭で採れたという独活を、いただいた。
立派で、美しい。
包んであった新聞紙を開くともう、香り立つ。春の匂いだ。
さっそく葉先を、天麩羅にした。
野性味あふれる苦みが、口のなかにうっすら広がる。
九条葱と、辛子酢味噌和えにもした。
酢の爽やかさ、味噌のコクが独活の苦みを引き立てる。
皮を千切りにして、きんぴらも作った。
ご飯にぴったり。毎朝食べたい味である。
肉巻は、去年食べて美味しかったのでリピートした。
それでもまだ葉先のやわらかいところが残っていたので、グラタンに入れてみることにした。
これが、大成功。
鶏と帆立と玉葱のグラタンに、とてもいいアクセントになった。
クリームを煮ている途中、生の独活を加えるときに、一瞬迷った。
独活は、クリーム味に合うか否か。
「合う」
インターネットで調べたわけではない。
毎年、春に料理し食べてきた。その経験は、わたしのなかで揺るぎない自信を持ち、教えてくれた。
歳を重ねたのだと実感すると共に、キッチンでの経験が自分のなかに根づいているのを可視化したような気持ちになった。
しっかりした美しい独活。うれしい。
まずは、天麩羅。
辛子酢味噌和えは、九条葱と。
皮のきんぴら。
朝ご飯の常備菜にしています。いかなごも、もうラストになりました。
去年は豚バラ肉で巻いたけれど、ちょっとさっぱりロースで巻きました。
独活を入れた鶏と帆立のグラタン。
独活は、クリームにもチーズにも合います!
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。