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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

山の上の白い町モンサラーシュ

エヴォラでは、レンタカーを借りてアレンテージョを走り回った。

まず目指したのは、50㎞ほど西にあるモンサラーシュ。山の上に白い家並みが並び「ポルトガルでもっとも美しい村のひとつ」であり「日暮れとやや遅めの朝に沈黙の音がする」と言われているそうだ。

 

到着したのは11時で、沈黙の音というよりは太陽と青空の音が聞こえるような快晴だった。陽の光を反射して輝く白い壁が眩しい。

「東側は、スペインまで見渡せているはずだよ」

地図を見ながら、夫が教えてくれた。スペインとの国境はすごそこらしい。

 

ランチのあと城に登り、しばらくひとりずつ気ままに歩くことにした。

30分もあれば回り切ってしまうほど小さな村なので、待ち合わせ場所を決めたものの、ばったり会ったりする。

そんな繰り返しをしていると、ふっと今がいつなのか、どこにいるのか、わからなくなる。

時間や場所という概念が、悪戯っぽい笑みを浮かべ、隠れては顔を出す。

都会とは違う時間の流れ方をしている村にいるからだろうか。〈昔〉が今もそこここに居座っているのを感じるからだろうか。あるいは、すぐ隣り合わせにあるスペインとの時差が1時間あるからだろうか。人間が決めた、その時差が歪みを作り出しているのだろうか。

 

「スペインとの国境まで、走ってみようか」

山の上の白い街を歩き尽くし、何もない、けれど時差が1時間ある国境まで、車を飛ばした。

着いた~気持ちのいい青空。車は小さめのプジョー。左ハンドルマニュアルで夫はがんばっていました。だってわたくしマニュアル運転できないんですもの。

村外れの廃屋となった教会から見たモンサラーシュの村。

お家一軒一軒が、素敵。

石畳の路地を歩きまわって。

白壁の家に青い空が似合います。

いちばん高いところにあるお城には、闘牛場だった跡がありました。

見回すアレンテージョの風景。標高は332mだそうです。

お城から見下ろしたモンサラーシュの村。

東側を向くと、スペインまで見渡せているはず。

走ってたどり着いたスペインとの国境。古い石の道標に左スペイン、右ポルトガルとかいてあるだけ。って、これだけ?

とりあえず影を挟んで、スペイン踏んだ!(笑)白線は歩道の線です。

さ、ポルトガルへ戻るぞ~

スペイン国境から帰る途中、川越しに見えたモンサラーシュの村です。

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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