週末、娘の友達が遊びに来て、お好み焼きを焼いた。
いつもの豚玉バージョンは、夫が焼いたが、明太子餅のお好み焼きも焼きたいと娘が言うので、任せることにした。
種を作ってホットプレートに流し込み、形を整える娘に、夫が言う。
「ちょっと、分厚すぎるんじゃない?」
「そう? お好み焼き屋さんで焼いてもらうとこのくらいじゃない?」
「店のはさ、鉄板の熱量が違うから」
ふうん、といいながら、娘がひっくり返す。
「上からこう、ヘラを縦にして押すとそれっぽいんだよ」
夫が言うと、娘はきっぱり。
「お好み焼きはひっくり返したら押さない方がいいっていうレシピ見てから、わたしは押さない派なの」
そして、言った。
「そういうの、指示厨っていうんだよ。ネット用語で。指示厨禁止」
初めて聞く言葉に、わたしが反応する。
「えっ、なに? 指示したらダメなわけ?」
「そうだよ。指示厨は嫌われるんだよ」
おもしろくなって、指示厨してみた。
「青海苔より、鰹節先にかけた方がいいんじゃない?」
「それ、指示厨!」
「マヨネーズ、まだかけてないみたいだけど?」
「指示厨! 好きに焼かせてよ~」
そんなふうにして、楽しいお好み焼きの夕餉は過ぎていったのだった。
夫が焼いた豚玉。豚バラ肉を後のせで焼くタイプです。
マヨネーズ、かけるの忘れた! と後のせ(笑)
娘が焼いた明太子餅バージョン。餅焼けてるかな~と切ったところ。
うん。美味しい。チリソースも合いました。
娘がオーストラリアで買ってきた調味料が、今食卓に並んでいます。
翌朝ご飯には、友達からいただいた明太子なめ茸を出して。美味しかったけど、若者は明太子好きなの?
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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