夫に買い物を頼むと、いつもとは違うものが食卓に上がる。
頼んだわけではないけれど、美味しそうだったからと油揚げ。たしかに、美味しそうである。
「何か詰めて、焼いたりする?」
「いいね。納豆とか」
「ネットレシピに、けっこうある。とろけるチーズ混ぜるのとか」
「いやいや、醤油でシンプルにいきたい」
相談が決まり、シンプルに「油揚げの納豆挟み焼き」を作った。
それだけでは物足りなくて、以前から気になっていた平松洋子の「渦巻き」に挑戦することにする。
だがレシピを見ると、梅干しと海苔を巻いていた。
梅干しを切らしている。
それならと、蕗味噌と海苔を巻いた。蕗味噌を、そろそろ食べきってしまわなければと思っていたのである。
これが思いのほか美味しくて、驚いた。
「これは、おもしろい」
夫にも絶賛された。
「渦巻き」。
無論、梅干しでもやってみたいけれど、濃い味つけのものが以外とイケそうだ。
小さな愉しみが、ひとつ増えた。
焼く前。before。
こんがり焼けました。after。
かじった後で失礼します。納豆と葱と醤油を混ぜて詰めました。
平松洋子は、海苔&梅干しで巻いていました。
残った油揚げは、炙って味噌と葱を添えたり。
存在感大きく、お味噌汁に入れたりしています。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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