近隣の田んぼに、水が入り始めた。今、代掻きをしている田が、目立つ。
「代掻く(しろかく)」は、夏の生活の季語。
代かくやふり返りつつ子もち馬 一茶
代掻きは、馬や牛を使って行うことが日常だった頃には、馬や牛の句が多く見られた。春に仔馬を産んだばかりの母馬だろうか。仔馬を気にかけ振り返りつつ代掻きをしている姿が微笑ましい。
「田掻馬(たかきうま)」「田掻牛(たかきうし)」などの傍題もある。
今は、田んぼの広がる明野でも、トラクターで代掻きをする様子しか見たことはない。
代掻いて夜はそこより牛蛙 森澄雄
そうそう。田んぼに水が入ると、すぐに蛙の合唱が始まる。ウシガエルじゃなく、この辺りはアマガエルが多いと思うんだけど。
また、代掻きを終え田植えの準備ができた田んぼを「代田」という。夏の地理の季語。
水増して代田ひしひし家かこむ 上田五千石
”ひしひし”というオノマトペが、リアルだ。
千枚の代田例外なく平 朝妻力
能登の千枚田を連想した句。きのうの朝のニュースで、白米千枚田(しろよねせんまいだ)での御田植えのニュースが流れた。多くのボランティアと愛耕会のメンバーで1,004枚の小さな田んぼに稲を植えていた。例外なく平らな田んぼで、すくすくと稲が育つことを祈っている。
田んぼ作り、米作り。そこへとつなぐ代掻き、代田だからか、生命力を感じる句が多いように思った。

きのうの朝、2階の窓から眺めた風景。田んぼに水が入っています。

緑も青々としてきました。

八ヶ岳の雪も、だいぶ解けています。

明野町浅尾から見た南アルプス連峰。

アサヨ峰、甲斐駒ヶ岳、鋸岳。代掻きした田んぼが目立ちます。

鳳凰三山。

韮崎の桐木橋辺りから見た富士山。

こちらはまだ、代掻きした田んぼは少しだけでした。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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