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大賀蓮~花ひらく音

韮崎市穴山の蓮池へ、行ってきた。

毎年この季節には訪ねる、大輪の古代蓮「大賀蓮」が咲く池だ。

2000年以上前の蓮の種を再生させたという古代蓮。「大賀蓮」という名は、種から蘇らせた植物学者、大賀一郎博士の名からつけられた。

 

大賀一郎博士は、NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』のモデル、牧野富太郎が生まれた1862年の21年後1883年、明治時代に、岡山県で生まれている。

交流があったかどうかはわからないが、同じ時代に生きた植物学者だったといえるだろう。

大賀一郎が魅せられたのは、植物のなかでも古代蓮だったというところが違っているけれど。

 

ちょっと、牧野富太郎と似ているような気がしたのは、研究姿勢というか、知らないまま終わらせないで答えを追求するところ。

Wikipediaに、大賀一郎が講演で語った言葉の一節が載っていた。

「ハスの花は日の出前に開きます。古来、花が開くときには音がするということが言われてきました。正岡子規の俳句にもありますが、本当にそうなのか、疑問に思っていました。そこで、日本放送協会の職員にお願いして、マイクで録音し、分析してもらったところ、ハスの花の音はなく、池にいる鯉などの魚や波の音などしか録音されていませんでした」

突き詰めて、とことん調べるという姿勢が垣間見える。

 

引き合いに出された子規の句は、こちら。

蓮開く音聞く人か朝まだき  正岡子規

また、石川啄木の短い詩にもあった。

しづけき朝に音立てゝ白き蓮(はちす)の花さきぬ

子規も啄木も、蓮が花ひらく音を聞いたわけではなかろう。

でも、大輪の目の覚めるようなピンク色に花ひらいた大賀蓮を見ていると、音を立てて花ひらきそうな気がしてくる。きっと、そんな風情を詠ったのである。

毎年、今年はどうかなという気持ちで見に行きますが、綺麗に咲いているとうれしい。

去年より、たくさん咲いていました。

美しい~♩

蕾に寄り添って咲いている可愛い子も。

小さな影も、可愛い。朝9時に行きましたが、太陽はすでに照りつけていました。

青々と開いた大きな葉っぱが、元気そうでした。

韮崎市穴山の蓮池です。地域の方々が、植え替えや草取りなどの整備をしているそうです。美しい大賀蓮を見せてくださって、ありがとうございます。

COMMENT

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  1. mami より:

    こんにちは~

    大賀博士の生まれた庭瀬のお城のお濠にも大賀蓮が咲いていますよ。
    今年はまだ見てないんですけど。

    大賀博士は東京帝国大学理科大学植物学科に進学し大学院まで行っていて
    牧野富太郎も定年に関係なく大学で研究をしていたというので
    どこかで接点はあったと思っています。
    「らんまん」で登場するかなぁ?と思いながら見ています。
    大賀博士の生まれた庭瀬の町並みのレポです。よかったら読んでね。

    https://mami2013.exblog.jp/24801540/

  2. さえ より:

    mamiさん
    おはようございます♩
    大賀一郎博士が生まれた庭瀬の町並み、素敵ですね(^_-)-☆
    mamiさんの写真の大賀蓮、幻想的な雰囲気で綺麗!
    見せてくださってありがとうございました。
    岡山と山梨、いろいろな繋がりがありますね。大賀蓮は、日本全国いろいろな場所に発掘された千葉から寄贈されているみたいですが。
    「らんまん」に出てきたらうれしいですよね~♩

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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