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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

百合~夏の季語

いつも通る路の脇に、山百合が咲いている。周囲の草取りや支柱などから、手をかけ、心をかけている人がいるのがよくわかる。立派な山百合だ。

「百合」は、夏の植物の季語。「山百合」は、傍題だ。

起ち上がる風の百合あり草の中  松本たかし

山百合は、まさにそんな感じで草いきれのなか凛と咲いている。

夕月に山百合は香を争はず  飯田龍太

匂いの強い花として知られる百合。しかし野に咲く山百合たちは香りを争うことはない。「夕月」も秋の季語だが、「山百合」が主役だろう。

山百合の天に近きを折り呉るる  櫛原希伊子

誰かが手折って一輪差し出してくれた。「天に近い」と思わせられるほど高貴さを感じる花、ということだろうか。そんな山百合の描写に惹かれた句。

二の腕を百合が汚してゆきにけり  河野けい子

鮮やかなオレンジ色の百合の花弁、花粉は、すぐ手や服についてしまう。勤めていた頃、会社のオフィスに花を飾っていた。月2回ほどだっただろうか。近所の花屋に、わたしが買いに行った。やはり百合の花粉が服について往生したことを思い出す。そんなリアルさを感じた。

 

あたりまえだが、同じ夏の季語となる花でも、その種類によって、まったく違う印象を人に与える。紫陽花には時や心のうつろいを、百合には高貴さや雅のようなものを感じる。

山百合は、近所ではそこでしか見られない花。特別な花というイメージもある。

車で通りながら、先週は蕾が膨らんでいたので楽しみにしていました。まだ、蕾もいっぱい。

見事な山百合です。

気持ちよさそうに咲いていました。

平岡勘三郎良辰さんのお墓がある場所です。

勘三郎さんは、明野の農業用水、朝穂堰(あさほせぎ)を作るために尽力した方だそうです。この町に緑豊かな田んぼが広がるのは、彼のおかげだとも言えます。

お墓の脇には、石仏さんが並んでいます。頬杖をついた如意輪観音さんもいますね。

六地蔵ならぬ四地蔵? なんと呼ぶのかわかりませんが。

ゲートボール場の上の駐車場脇に、咲いています。

こちらは、数年前に散歩中に見つけたチゴユリ。

稚児百合の丈のあはれに揃ひけり  吉田万里子

COMMENT

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  1. hanamomo より:

    そちらも山百合の季節ですね。
    我が家は自分の庭で楽しんでいます。
    家を建てて数年たったころあちこちから百合らしいものが出てきて、咲き始めました。

    家が建ってる場所が小高い山だったので、球根が埋もれていたのでしょう。

    さえさんの選ばれた俳句はどれもいいですね。
    そして解説がいい!

    夕月に山百合は香を争はず  飯田龍太
    この句が特に心に残りました。

    そしてこの句も
    山百合の天に近きを折り呉るる  櫛原希伊子

    山百合って高貴な花ですよね。
    かなり前に切って飾ったことがありますが、やはり野のもの、山のものはその場所に咲かせておくのがいいです。
    家の中では香りが強すぎて閉口しました。

  2. さえ より:

    >hanamomoさん
    お庭に山百合が咲いているんですね~素敵!
    タカサゴユリなどと違って、デリケートなんじゃないですか?
    でも、基本は山で咲くんだから強いのかな。
    例句、ほめていただいてうれしいです。ありがとうございます。
    龍太の句は、もうひとつありました。
    >偽りのなき香を放ち山の百合
    こちらも好きです。生家の山廬には山百合が今も咲いているそうですよ。
    ほんと、山のものは、切って飾るのはためらいますね。そうそう。百合は香りが強いですしね(^_-)-☆

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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