庭の水仙が、咲いた。
「水仙」というと冬の季語。去年、同じように調べていたのに、もう忘れている。
「喇叭(らっぱ)水仙」「黄水仙」は、春の季語。同じ名のつく花でも、咲く季節が違うらしい。庭の水仙は、「黄水仙」だろう。
黄水仙人の声にも揺れゐたる 村沢夏風
まさにそんなふうに、水仙は揺れる。重たそうな花を、重たそうに揺らす。
代筆も家事のひとつや黄水仙 上田五千石
どこの庭にも咲く黄水仙。どこの家にもある家事いろいろ。そんなところに惹かれた句。
そして、庭じゅうにオオイヌノフグリが咲いている。小さな小さな明るい青が可愛らしい。
季語では「犬ふぐり」で載っていた。オオイヌノフグリ、イヌノフグリ、タチイヌノフグリなど、似た植物を総称して「犬ふぐり」を季語にしているという。
犬ふぐり星のまたたく如くなり 高浜虚子
ほんと、星が光っているみたいに一面に咲いているんだよね。陽が当たって瞬いているみたいに。
瓦礫みな人間のもの犬ふぐり 高野ムツオ
庭に咲いたオオイヌノフグリを見て穏やかな気持ちになったけれど、たぶんどんなことがあった土地にも咲いているんだよな、とハッとさせられた句。
水仙が咲くと、オオイヌノフグリが咲くと、うっすら感じていた春がくっきりとした姿を現すような気持ちにさせられる。

25日朝10時、最初の蕾が開き始めました。

午後3時。咲きました。

27日。半分以上が花開きました。水仙は、けっこう長いあいだ咲き続けますよね。

おしゃべりしているみたい。

庭のあちらこちらに咲いているオオイヌノフグリ。

よく見ると、花びらにストライプがありますね。

こちらも、3人でおしゃべりしているかのよう。

ホトケノザは、『俳句歳時記・春』には載っていませんでした。新年の季語として春の七草の「仏の座」がありましたが、違う植物だそうです。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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