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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

6月の句会~梅雨・麦酒

5月に引き続き6月の句会の兼題も、夏の季語。

「梅雨」「麦酒(ビール)」

残念ながら出席できなかったけれど、句会の友人たちと紫陽花を見に行ってランチしようという企画が2日後にあり、詳しく聞かせてもらった。

 

天文の季語「梅雨」には傍題が数多くある。

「荒梅雨」「男梅雨」「女梅雨」「長梅雨」「青梅雨」「梅雨湿り」「梅雨雲り」「梅雨空」「梅雨夕焼」「梅雨の月」「梅雨の星」「梅雨の雷」

そのほか、時候の季語では「入梅」「梅雨明」「梅雨寒」があり、動物の季語では「梅雨鯰(つゆなまず)」、植物の季語では「梅雨茸」などもある。

たとえば「男梅雨」は、ザーッと降ってカラッと晴れる梅雨を指し、対し「女梅雨」は、 弱い雨がしとしとと降り続く梅雨のこと。

また「青梅雨」は、新緑を濡らす雨を指し、青々と潤った木々を連想させる季語だ。

ひとつひとつ、意味が違う。5音の季語のなかにそれぞれ違った表情を持つ。

「長梅雨」の憂さを読んだ句。『歳時記・夏』から。

ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき  桂信子

その点、生活の季語「麦酒(ビール)」はシンプルだ。

「黒ビール」「生ビール」「地ビール」「缶ビール」「ビヤホール」「ビヤガーデン」など、パッと見てイメージできる季語が揃っている。

それぞれに何かを終へし麦酒かな  古川朋子

わたしの句は、こちら。

群青の空に浮く船ビアホール

友人たちが物議を醸したと、いろいろ話してくれてうれしかった。

屋上のビアホールを船に例えた比喩なのか。豪華客船に乗っているのか。ビアホールから飛行船を見上げているのか。などなど。

17音の言葉にずいぶんと違う印象を持ち、それぞれに想像を広げる”人”の多様性。そこにもまた、俳句のおもしろさを見た気がした。

 

7月の句会は、「雲の峰」「向日葵」だそうだ。梅雨も明け、すっかり夏になっているだろうか。

南甲府インターチェンジ近くの「龍華院(りゅうげいん)」で。

斜面に植えられた紫陽花が、満開でした。

暑い日だったので、日陰の紫陽花に涼をもらいました。

柏葉紫陽花。

紫陽花に囲まれるようにして、半夏生が伸びていました。

初めて観る植物です。葉っぱが半分白くなるから「半夏生」というそうです。友人が教えてくれました。

ちょっと変わった実がついていた木もありました。調べてもよくわからなかったけど、トサミズキに似ていました。

COMMENT

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  1. ぱす より:

    こんにちわ!
    麦酒は夏の季語なのですね。
    美味しい季節がやって来ましたね。

    紫陽花がきれいなお寺ですね。雨が似合う紫陽花。お天気になっても、輝いて。
    今が一番美しいですね。

    半夏生がもうすぐ咲きますね。近くに小さな群生地があるのですよ。
    思い出しました。急いで見に行かないとって思いました。もう一年の半分が過ぎますね。
    一年が本当に早いです。

  2. hanamomo より:

    もう半夏生も咲いていますね。
    そちらは秋田よりちょっとだけ季節が進んでいますね。

    群青の空に浮く船ビアホール

    伸び伸びとしたいい句ですね!

    先日若い頃行っていたホテルの屋上にオープンするビアガーデンの話をブログにかきましたが、麦酒の美味しさよりも、あそこに行って皆で飲むのが楽しかったんですよね。
    今日の秋田を季語であらわすなら 梅雨晴れ間でしょうか。
    いいお天気になってきました。

  3. さえ より:

    >ぱすさん
    こんにちは~♩
    麦酒、もちろん夏の季語です。
    美味しい季節になりましたね~
    このお寺、斜面の半分はサツキで、来年の春には見に行こうかな~と思いました。
    お寺には、紫陽花が似合いますね。優しい色合い、ブルーや薄紫が似合うのでしょうねえ。山紫陽花以外は、外来種なのだとききましたが和のイメージありますね。
    半夏生の群生地、素敵でしょうねえ。
    今年は花はどれも早くて、見逃してしまうものも多いように思います。
    花たちに急かされているような感じがしますね。

  4. さえ より:

    >hanamomoさん
    半夏生、歳時記でしか知らなかったので、実物を見ることができてうれしいです♩
    やっぱり、こちらの方が早いですよね。このお寺は甲府の夏は暑いところにあるので、我が家のある北杜市よりもやはり少し早い気がしました。
    ビアホールの俳句、褒めてもらってうれしいな♡
    ありがとうございます。
    ビアホールなんて、ずいぶん行っていないな~と思いながら詠みました。
    梅雨晴れ間ですか。
    こちらも、きのう今日と晴れて、いろいろ乾きました(^_-)-☆

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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