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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

全部抱きしめて

金曜の夜、夫の還暦を祝って家族で夕食会をした。

夫とわたし、上の娘とその彼氏と末娘の5人だ。

銀座のスペイン料理屋を娘が予約してくれて店で待ち合わせたのだが、方向音痴のわたしではたどり着かないだろうと言われ、夫と早めに有楽町マリオンの時計の下で待ち合わせた。

 

時間にはだいぶ早かったので銀ブラしようかとも言っていたのだが、ふたりとも疲れていて、珈琲でもということになる。

銀座の珈琲は高い。そして味も外れだった。ふたり肩をすくめ、まずい珈琲をすすった。

 

スペイン料理は、とても美味しかった。パエリアコンクール受賞歴も華やかな店を、選んでくれたという。

近況報告が一通り済むと、自然と昔話になる。

「お母さん、今日は指輪してるんだ」と、末娘。

「エンゲージリングね。切れてない奴」と、わたし。

結婚指輪を切った話は、繰り返し語られるネタだ。

「むかし、ドングリを鼻に入れてとれなくなったことあったの憶えてる?」

上の娘が言い出し、爆笑する。

「お父さん、鼻から芽が出るとか言って、よけい泣かせたでしょ」

「言ってないよ」

その後の顛末は誰も憶えていないが、ドングリがとれたことだけは確かだ。

娘の彼も、何度も聞かされた話らしく一緒に笑っている。

 

いろいろなことがあったけど、とふっと思う。さっき飲んだ高くてまずい珈琲のように、すぐに忘れてしまうような些細なことのなかにも、いいこともそうじゃないこともあったんだよなあと。

拓郎の歌じゃないけど、家族って、いいこともそうじゃないことも、全部抱きしめて育っていくものなんだよね、きっと。

チキンのパエリア。真ん中のエスカルゴが可愛い。

シーフードパエリアは、海の幸の旨みいっぱい。評判通り、とっても美味しいパエリアでした。銀座ガス灯通りの『エスペロ』で。

 

☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。

【人気の北杜市"田舎暮らし"の楽しみ方~『空を眺めて』】

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  1. ぱす より:

    パエリア。とても美味しそうですね。
    濃厚そうで、エスカルゴがのっていますか?
    本格的、パエリアですね。

    還暦・・・身近な人が、そういう年齢になっていくのだなあ~と思いました。
    自分だって、あと数年なのに、当然のことですよね・・。
    節目ではあるけれど、元気、元気!まだまだ!という気持ちですね。
    ご家族で、素敵なお祝いのディナーでしたね。
    いろいろあったけど、それを全部含めての家族ですね。
    これから先も、そうですね。

  2. さえ より:

    >ぱすさん
    パエリア、めちゃくちゃ美味しかったです♩
    エスカルゴ、2個だけでわたしは食べられませんでしたが、のっていました。
    蓋をしないでお米を炊くのって、日本にはない文化を感じますよね。
    わたし自身、夫が還暦を迎えたという実感はありません。
    わたしだって、あと数年なのにねえ。
    ほんと、家族が多ければ多いほど、それぞれの個性の数も多くなるわけだから、いろいろなことあるはずですよね。
    これから先も。そうですね~

  3. ユミ より:

    ご主人、娘さん達に祝ってもらって嬉しかったでしょうね。
    昔話に花が咲いて、笑って・・・
    家族だからそんな楽しい時間を持てるんですよね。
    鼻の穴にどんぐり・・・
    似たような事をうちの長女もしていたので、可笑しくなりました。
    子供って、みんな似たような事をするんですね。
    うちも時々、その昔話で笑います。
    人って、覚えている部分と忘れている部分があって、同じ家族でもそれぞれ違うから、
    家族で話すと、どんどん話が掘り起こされて、自分の中の忘れている部分も蘇ったりするんです。
    家族での昔話は、これからどんどん増えますね。

  4. さえ より:

    >ユミさん
    うれしかったようですよ、とっても。
    ほんとですね。それぞれ、憶えているツボみたいなものが違うんでしょうねえ。
    ひとつの出来事も、ひとりひとりの違った目線で捉えてたってことなんですよね。
    忘れていたことも、たしかに思い出しました~♩
    ドングリ、ありましたか(笑)
    とんがりコーンを指人形のようにしたりとか、子どもってみんなやりますよね。おもしろいですね~
    今はもう離れて暮らしているけれど、思い出話も増えていくのかな。

  5. hanamomo より:

    その家その家に伝わる昔のエピソードってありますよね。
    我が家でも娘が海でとってきたちいさな蟹に手を出さないでといったのにすぐに手を入れはさまれて大変だこと、炊飯器の湯気で軽いやけどをしたこと(娘1歳ちょっと)、2番目は放し飼いだったわりにはけがやアクシデントはなかったな~と思います。
    娘が言うには『私も見てあげていたからだよ』と。
    いいお祝いの会でしたね。御主人も喜んでいるでしょう。

  6. さえ より:

    >hanamomoさん
    家族だけしかわからないその家の思い出話ってありますよね。
    蟹に挟まれたちっちゃなおてて、だいじょうぶだったでしょうか。炊飯器の湯気は、熱そうに見えないけれどよくやけどをするって話は聞きますね。たいへんだったことも、今では笑い話でしょうか。
    お姉ちゃん、妹さんのこと、みていてくれたんですね。
    夫は娘たちに囲まれて、とってもうれしそうでした。ありがとうございます♩

PROFILE

プロフィール
水月 さえ

随筆屋。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

夫が営む広告会社で経理を担当。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。

『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

随筆かきます。

 

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