東京に行った際、日本酒にこだわった呑み屋の暖簾をくぐった。
牡蠣の土手鍋で温まり、酒も肴も美味かった。
テーブルには、ペーパー・ランチョンマットとでもいうのだろうか。紙が敷いてあり、その上に箸置きと箸が置かれていた。
その紙に、詩のようなものがかかれていた。
「これ、何て読むの?」と夫に聴くと、
「いしずえ、だよ」と教えてくれた。
タイトルは「しあわせの礎」
どんなときにしあわせを感じる、というようなことがいくつか連ねてあった。例えば「炙っただけの肴が旨いと感じる時」「炊き立てのご飯の湯気を見た時」など。日本酒を吞めるしあわせを中心にかいてあるのだが、「礎」という言葉に妙に納得した。
礎(いしずえ)= 物事の基礎となる大切なもの
しあわせの基礎となる大切なものは、炙っただけの肴が美味いと感じたり、炊き立てのご飯の湯気を見ることのなかにある。ほんとうにそうだなと思った。
冷たい朝に淹れ立て珈琲のカップで両手を温めるとき。
新しい靴が意外に早く足に馴染んだとき。
どうしているかなと思っていた友人から偶然電話がかかってきたとき。
これまでも、毎日のなかにある「ちょっといいこと」を数えながら生きていきたいと思っていた。それはしかし、「しあわせの礎」でもあったのかと、腑に落ちたのだった。
お通し二人分です。それぞれ違うものを出してくれました。少しずつ両方楽しみながら、いただきました。『田粋(でんすい)』六本木分店。
敷いてあった紙がこれ。魚の箸置きも、活きがいい!
牡蠣の土手鍋です。こういうデザインの土鍋かと思いきや、味噌でした(笑)
牡蠣には柚子がたっぷり。柑橘系のものが日本酒を美味しくするそうです。
焦げた味噌の匂いが、たまりませんでした。
揚げ牛蒡のサラダも美味しかった。家でもやってみようっと。
あっさりした日本酒は、ぬる燗の方が美味しいと教わりました。
さえさん、こんにちは!
ランチョンマットに書かれた詩、すごく良いですね。
幸せの基礎は何も大きなことではなくても’「その日炊いたご飯が美味しかった」とか「煮物が美味しく出来た」とかそんな些細なことから成り立つんですよね。
毎日つけている日記にはいつもその日にあった幸せに感じたことを記しています。
そんな小さな幸せを少しずつ積み重ねていきたいと思いましたよ。
papermoonさん
こんにちは~♩
いいでしょう?
些細なことから成り立つ。ほんと、その通りですね。
papermoonさんは日記につけているんですか。
わたしはすぐ忘れちゃうんで、それ、いいな~と思いました。
しあわせな気持ちを思い出せますしね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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