日曜の朝、ゆったりと食べた朝食は、煮物ばかりだった。
温かいものが恋しい季節には、たっぷり野菜を煮ることが多くなる。そうすると、いっぺんには食べきれず残り、それが朝ご飯になる。自然の摂理とも言える日々の食事の連なりだ。
大根は、買った日に農家さんから1本いただいた。
大きな葉つきだったので、葉はじゃこと炒め煮に、実は鶏肉と煮物にした。
白菜は、鍋の残りを豚バラ肉と煮た。
昆布も、鍋の出汁をとったものを生姜と薄味の佃煮にした。
しなびた人参や、芽が出たじゃが芋、玉葱があったので、キャベツとセロリを足してミネストローネにした。にんにくとベーコンを炒めてから煮ただけではなく、すりつぶした干し海老を隠し味に入れるとすっかり海の味になった。ポルトガルのスープの味だ。
煮込みながら、不意にひらめく。
ポルトガルの代表的なスープは、「石のソッパ」と呼ばれていて、今でも石を入れて出すレストランもあるという。
「石、入れるの忘れた」
最近、湯を沸かすときにやかんに入れると美味しくなるという石をいただいたのだ。しかし、スープに入れてしまうと湯を沸かせなくなるのではないかと思い、やめにした。
ポルトガルの昔話では、普通の石を入れていた。
ある旅人が村人から鍋を借り、美味いスープを作る不思議な石だと、水の入った鍋に石を入れて火にかけた。旅人は味見をし「塩を入れるともっとおいしくなるんだが」とつぶやくと、見ていた村人が鍋に塩を入れた。野菜を入れるとおいしくなる。肉を入れるともっとおいしいと、旅人の言うまま村人たちは様々な具材を鍋に放り込んでいく。できあがったスープを味わいその美味しさに感激した村人は、不思議な石の力にたいそう驚いたのだと。
だが現代では、ほんとうに水や食べ物が美味しくなる石が発見されている。
嘘から出た誠なのか、昔からの知恵なのか、うーむ。混沌としてきた。
朝ご飯。ポルトガル風ミネストローネと、白菜と豚バラのペペロンチーノ風、大根と鶏肉の煮物。
常備菜には、大根の葉っぱとじゃこの炒め煮と、鍋の出汁をとった昆布を煮た生姜昆布。
ミネストローネは、パンの朝食にもぴったり。
土曜の夕飯です。サバの塩焼きと。
朝食のあとには、明野のりんごを。朝のりんごは金って言いますよね。りんごを合わせて、朝食だけで21品目摂れました。
水が美味しくなるという石です。
こんにちは~。
水が美味しくなる石といえば麦岩石を思い起こしますが
この石はちょっと、違いますね。
具だくさんのミネストローネが美味しそうですね。(*^。^*)
キャベツもジャガイモもタマネギもベーコンもあるから
今夜はミネストローネにしよう~!
岡山で”水が美味しくなる”といえば備前焼です。
備前焼の欠片をピッチャーの中にいれておけば水が美味しくなり
その水でご飯を炊いたり、料理を作ります。
また、備前焼のコップにビールをつげば、まろやかでクリーミーな泡立ちになり美味しくなります。
備前焼の花瓶だとお花が長持ちします~。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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