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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

白い情熱

庭の蕗と、山独活(やまうど)を収穫した。

蕗は、採っても採っても無限にある。山独活は、白いところを食べるので陽が当たらないように覆いをかぶせて2~3本を大切に食べる。

どちらも灰汁が強い。山菜ならではの味だ。

身体にいい栄養も多いらしいが、食べ過ぎるとよくない。灰汁が強い山菜は、少しずつ楽しむことが大切だ。

 

ところで、「うど」を「独活」とかくのだとは、初めて知った。

風が吹かずとも風に揺れているかのようなたたずまいをしていることから、独り活動する、という字を当てられたそうだ。

実際に独活を見ていると、そう言われるのもわかる気がする。

不格好な芽は、その身をよじるようにあちらこちらを向きつつ伸びていく。自ら選んだ伸び方というよりは、風にでも吹かれてそのような姿になっていると言われた方が合点がいく。まるで何かに苦しみながら、それでも伸びていかずにはいられない、そんな気持ちを表しているかのようだ。

 

「情熱」という言葉が思い浮かんだ。

闇のなかで伸びていく独活の、白く静かな情熱。

もう若くはないわたしが持つものと、それは似ている気がした。

CIMG7263蕗の葉に、クリスマスローズやツルニチニチソウが負けちゃっている庭です。

CIMG7282コロボックルの傘のよう。細い茎ですがじゅうぶん食べられます。

CIMG7303大き目の植木鉢をかぶせておいた山独活。かぶせないと左側のように緑になります。アスパラが紛れ込んで白く伸び悩んでいました。確かに風吹かずとも。

CIMG7311売っているくらいの大きさのアスパラ1本も収穫。独活、大きい!

CIMG7325お昼ご飯は、山ウドの天麩羅と蕗の炒め煮。神戸で貰った牛肉と牛蒡の佃煮と。

CIMG7326

山独活の酢味噌和え。木の芽をのせて。

CIMG7332

山独活の皮のきんぴら。激辛辣油入り。

CIMG7300

茗荷畑の草取りをしました。夏が楽しみです。

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  1. 悠里 より:

    夫の実家は農家でした。義父は私の腰の高さに30㎝四方程の囲いを作り、その中に籾殻を一杯いれてウドを作っていました。そういえば、ゴボウもそうだったかも。根を食べる細い野菜はそうして人間に矯正され上に上に伸びていくんですね。人間の私は、上にも延びず野菜で言えば、ハネダシのお買い得で奇特な買い手を探すだけだったと、選んでくれた夫に少々感謝。自然の中で人間の味覚に答えようと、枝葉を伸ばして季節を伝える山菜、美味しくいただけて何よりですね。ありがとう~⤵。

    • さえ より:

      悠里さん
      お義父さまは本格的に独活、栽培してらしたんですね~我が家は大き目の植木鉢をかぶせているだけです。牛蒡もですか~すごいなあ。
      そうそう。可哀そうだけど、陽が当たらないようにして美味しく育てているんですよね。
      悠里さん、ハネダシなんかじゃないと思いますよ。
      でもでも、わたしも夫に感謝しなくちゃですね(笑)
      とりあえず、山菜たちに感謝しましょうか♩

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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