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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

端っこがあって真ん中がある

天然酵母でパンを焼くようになってから、いったいいくつ焼いただろう。

3~4日に1回焼き、毎朝食べている。

今週から、夫が週前半は東京に出勤するようになったので、ペースは落ちるだろうが、それもちょうどいいかも知れない。

 

家でパンを焼き始めて思うのは、パンにはミミがあり、端っこがあるということ。

パン屋さんの食パンはミミはあっても端は落としてあるものが多く、その存在は忘れがちだ。

パンに限らず、巻き寿司やトンカツ、パウンドケーキやカツオのたたきなど、端っこが好き、という人も多いと聞く。

「端っこがあるから、真ん中があるんだよなあ」

そうひとりごちながら、パンに包丁を入れる。

夫は、パンの上に卵や野菜を載せてオープンサンドにしたい派なので、なるべく大きな真ん中をトーストし、わたしはパンそのものを楽しみたい派なので、真ん中も端っこもいただく。

 

ちょっと違うけれど、マザーグースのジャック・スプラットを思い出した。

Jack Sprat could eat no fat,
  His wife could eat no lean,
 And so betwixt them both, you see,
  They lick'd the platter clean.

 ジャック・スプラット あぶらがきらい
  そのおくさんは あかみがきらい
 だからごらんよ なかよくなめて
  ふたりのおさらは ぴかぴかきれい
                  (谷川 俊太郎 訳)

人の心にも、真ん中や端っこがあるのかな。パンのように包丁を入れてみたら、どんな形に切れるだろう。

夕方から夜のあいだにこねて、朝ふくらんでいるのを見るのが楽しみのひとつです。

形はもうだんだんテキトーになってきました。

焼いた日の夜にアヒージョにつけて食べたり。

朝食にトーストして胡瓜を載せてオリーブオイルと塩をかけたり。

鎌倉風しらすオムレツの日もあり。(夫と半分こしたのでオムレツっぽくない形です)

冷凍した端っこをトーストする日もあります。

エクストラバージンオリーブオイルがよく合うパンです。

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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