掘り立ての薩摩芋をいただいた。

薩摩芋を使った料理でいちばん好きなのは、何と言っても味噌汁。薩摩芋も美味しいが、汁の甘み旨みがたまらない。

薩摩芋を入れた味噌汁を薩摩汁と呼ぶのかと思っていたが、薩摩汁は薩摩名物の汁という意味で、薩摩芋は必須の具ではないそうだ。だからこれは、単なる薩摩芋の味噌汁ということになる。

ひとりご飯に、冷蔵庫整理も兼ねて、具だくさんの薩摩芋の味噌汁を作った。

普段、朝食に作る味噌汁も、少なくとも３つの具を合わせる。それ以上の数を合わせることも多い。栄養のことも考えないわけではないが、合わせる具によって味が変わるのがおもしろく、味わいも深くなるような気がするのだ。それを、薩摩芋を入れると際立って感じる。

一つの素材だけでは出ない味。

料理は、そんな組み合わせの妙でできているものが多い。特に鍋や汁物には、そのときどきに材料を変えたり、気まぐれに何かを入れてみることができる楽しさがある。出会ったことのない味を発見することさえままある。

料理に限らず人も、そうかも知れない。ひとりでは気づかないこと、ひとりでは知り得ないこと、ひとりではできないこと。誰かと一緒にいるからこそ出てくる自分の個性、というものもあるのだろう。

そんなことを考えながら、ひとり薩摩芋の味噌汁をすすり、寒くなっていくこれからの季節ならではの楽しみに思いを馳せた。

同じ畑で採れても、大きさも形もそれぞれ。おもしろいですね。

枝豆も、採れ立てをいただきました。実りの秋。食欲の秋です。油揚げ、人参、しめじ、キャベツ、オクラ、それに葱をトッピングして。

上の方に写っているのが、とろけてしまった薩摩芋のかけらです。底には、とけた薩摩芋がいっぱい沈んでいました。それがまた、甘いー。