金継ぎしていた器が、3つ仕上がった。
色違いのサラダボールが2つと、藍色の平たい鉢だ。
鉢は、大鉢と言うには小さめだが、中鉢と言うには大きめ。その大きさにも重宝する鉢である。
金継ぎはそうそう簡単ではなく、指も思うように動かず筆も震え、回数を重ねても覚えられないことの多さに落ち込む。
そんな気持ちで、久しぶりに手にとった藍色の器をじっと見ていたら、果てしもなく深いところに吸い込まれていくような感覚に陥った。
海だろうか。それとも、宇宙?
藍色が、植物の藍で染めた色だと言うことは知っている。
焼き物の色はよく知らないけれど、やはり藍の灰を釉薬に使ったものもあるそうだ。
色を作るという工程は、わたしには想像もつかない。
ただ、やわらかく深い藍の器は、胸の奥のざわついた波にそっと寄り添い、いつしか静めてくれていた。
この3つを、銀で仕上げました。
多治見の陶器市で見初めた器。
色違いが、仲良く欠けていました。
こちらは、東京の合羽橋で、夫と見初めました。
見つめるうちに吸い込まれていくような深い藍色です。
こんばんわ
金継ぎの器、味わい深い色合いと風合いですね。好みです!
銀色なんとも、よく合いますね。
前にもコメントしたかもですが、私も金継ぎ体験ありです。
あの教室では、金色一手だったのですが、器に合わせて色が選択できたら、いいのになあとさえさんの器を拝見して思いました。白地の器には金は浮きます。
でも、そんなものかと毎日のように、そのスープカップを愛用しています。
器を見るたびに、求められたかの地のことも思い出されることでしょう。
私もそうです。その思い出だけは色褪せませんね。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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