初めて「静岡おでん」を食べた。
中部横断道が開通し、高速道路で山梨と静岡がつながった。それを機に双葉サービスエリアで静岡フェアをやっていて、それを取材してきたのだ。
「静岡おでん」は、人気の土産物だ。
静岡では、おでんに削り節をかけて食べるらしいということくらいは、知っていた。静岡名物「黒はんぺん」が入っているということも。
けれど、食べるまえから驚いた。
レトルトのようにお湯で5分ほど温めるのだが(冷蔵品で半年は持つ透明なパッケージに入っている)、器に盛ろうと封を切った途端、海の匂いがした。
もちろん、削り節をかけるまえの時点だ。
「おーっ、出汁の香りがすごい」
やわらかく煮えた黒はんぺんから、海鮮の出汁が濃く沁みだすのか。
そのうえに、アオサ入りの鰯の削り節「だし粉」をかける。
これはまさに「海のおでん」である。
静岡おでんの定義としては、①濃口醤油を使う。②牛すじ肉で出汁をとる。③焼津黒はんぺんを入れる。④アオサ入りの鰯の削り節「だし粉」をかける。
この4つが基本らしい。
この濃い色の出汁が、「全部飲んじゃうよ!」と宣言したくなる美味しさだった。ぜんぜんしょっぱくないし、海鮮の旨みが詰まっている。
こういうものだよ、と目で見て頭でわかっていても、やっぱり食べてみないとわからないものっていっぱいあるよね。
食レポ用に買ってきたのは、この3点。
まずは、海の香りにノックアウトされた「静岡おでん」でした。
そこにさらに、「だし粉」をかけるのが、特徴なんですね。
翌日のイカと大根の煮物の風味に、「静岡おでん」を感じました~♩
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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