いつも通る道沿いで田んぼをやっている農家さんに、新米をいただいた。

いただいたのがきのうの朝だったので、お昼ご飯に食べようとすぐに炊いた。

「甘い！」

ひと口食べた途端、夫が言った。確かに甘みが濃い。一粒一粒がしっかりと存在を主張していて、それがもっちりと手をつなぎ合っている。

「美味しい」

顔を見合わせるも、それ以上言葉にならない。放心状態である。

「こんなに美味しいと、食欲の秋になるわけだね」

普段はおかわりしないご飯を、ふたりしておかわりし、ため息をつくように言う。通る道々、稲刈りをしている様子は、見ていた。刈り取って脱穀し、精米したばかりの本物の新米。贅沢の極みである。

涼しくなるから食欲が増す？　冬が来る前に食べておく動物的心理？　

秋に食欲が増す理由は、そのほか、日照時間低下によるセロトニンの減少（精神的に不安定になりやすくなる）とか、体温保持のために基礎代謝が上がってエネルギーが必要になるとか、いろいろあるらしい。

だけどそんなことより、こんなに美味しくっちゃ、食べちゃうよ。美味しいから食べる。ザッツオールだよ、と思わざるを得ない美味しさだった。

「思う存分食べるには、少しは運動もしなくっちゃ」

スポーツの秋とまではいかずとも、意識して歩こうかな。新米を美味しく食べるために。

白い宝石みたい。精米して持ってきてくださいました。

炊き立てのご飯は、ピカピカに光っています。

お昼ご飯。おかずも一応作ったんだけど、いらなかったかも。

ご飯を美味しそうに撮るのって、むずかしいなあ。