映画の日の1日、三谷幸喜のコメディ『記憶にございません!』を観てきた。
〈story〉
一般市民が投げた石が頭に当たり、嫌われ者の総理大臣が記憶喪失になってしまうという奇想天外なストーリー。中井貴一演ずる総理大臣・黒田啓介は、
金と権力に目がない悪徳政治家から、一夜にして善良で純朴な普通の「おじさん」に変貌してしまった
のである。
当然、総理の記憶喪失はトップシークレット。
はたして無垢な普通のおじさんに、国を動かせるのか。
〈cast〉
黒田啓介【中井貴一】記憶喪失になる総理大臣
井坂【ディーン・フジオカ】怪しい首相官房秘書
黒田聡子【石田ゆり子】訳ありの総理夫人
鶴丸大悟【草刈正雄】邪悪な官房長官
古郡祐【佐藤浩市】謎のフリーライター
番場のぞみ【小池栄子】熱い事務秘書官
寿賀さん【斉藤由貴】マイペースな官邸料理人
スーザン・セントジェームス・ナリカワ【木村佳乃】アメリカ初の日系女性大統領
山西あかね【吉田羊】白いスーツの野党第二党党首
冒頭パジャマ姿で街をうろつく記憶を失くした啓介は、何もわからないなりに自分は総理大臣で、どうやらとてつもなく国民に嫌われているのだと悟る。
その姿は、切ないくらい頼りなくペーソスにあふれている。
しかし、笑える。
彼が、普通のおじさんの常識で行動したり、言葉を発する姿が、まじめであればあるほど笑える。
そしてどの登場人物も、その人なりに必死に生きていて、それがまた笑える。
逆に言えば、笑えるくらい必死なのである。
くつくつと至福の可笑しさを味わいながら、何度も思う。
人というものは、真剣な姿ほど滑稽なものなのだ。
観終えてすっきりとした気持ちで、考えた。
滑稽に生きていくのも、いいなと。
映画パンフのラストに見開きでついていたおまけイラスト。
中井貴一は、ほんとにいい役者さんだな~
天真爛漫な総理府人の役がぴったりはまっていた石田ゆり子。
豪華キャストが、めいっぱい楽しませてくれました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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