去年初めて訪れた「アフリカンアートミュージアム」の記事をかいた。
冬期休業開けだったこともあり、通常のアフリカンアートではなく絵画展で、アフリカンアート初心者のわたしにもとてもわかりやすかった。
1枚1枚の絵を見ていて、ほんとうに楽しかったのだ。
「陽気な精霊たち~ヘンドリック・リランガ展」は、すべての絵のモチーフがスワヒリ語で「シェタニ」と呼ばれる精霊たちで、耳は伸びているし指は3本しかないのだが、やたらと人間臭くておもしろいったらない。
例えば、「妻は夫より子どもが好き! 子どもがうまれる前は夫が大好きだったのに。だから夫は悩み多くなっちゃって今日も酔っ払ってる。」だとか「夫が早く帰ったのでとっても嬉しい。だって不安でいっぱいだったのさ!」とか。
そんな人間臭いシェタニたちが、コミカルにユーモアたっぷりに描かれていて、ひとりずつのシェタニを見ているだけで、心のずっと深いところがくすぐられたようにくすくす笑えて元気になった。
ヘンドリックは、いいシェタニしか描かないそうだ。
そのシェタニは、身近に、そこここにいるという。
ミュージアムで1時間ほどじっくりと絵のなかで躍動するシェタニたちと向き合っていたら、ふっとすぐそこにシェタニが笑っているような気がしてきた。
沖縄にはキジムナーガイルと言うし、タンザニアにしかいない、というわけではないだろう。
いいシェタニなら、ぜひ会ってみたいものだ。
白く開放的な空間が魅力の展示室。
大きく描かれた絵からは、心地よいパワーを感じました。
お酒を飲んでしゃべるシェタニたち。鮮やかな色がいいなあ。
☆『地球の歩き方』北杜・山梨特派員ブログ、更新しました。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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