逆だった。
NHKでドラマ化された『団地のふたり』で、小林聡美がなっちゃん55歳(桜井奈津子)を、小泉今日子がノエチ55歳(太田野枝)を演じていたのだが、キャストを知らないまま小説をラストまで読もうと決意し、読み終えた。
見事に、逆だと思い込んでいた。
昭和に建てられた団地の九号棟一階でひとり暮らす、なっちゃん(小林聡美)は、イラストレーター。ネットオークションで日銭を稼ぐ。几帳面で料理上手。独身。
同じ団地の十号棟三階で両親と暮らす、ノエチ(小泉今日子)は、大学の日本文学の非常勤講師。大雑把なようでいて真面目。バツイチ。
どっちの役者もどっちも演じられるだけの個性を有するだけに、読み違えたのだった。
小説は、ゆるく流れるような5話の連作短編風だが、ふたりの人生を描く長編の面持ちも感じられる。一人称の語りは、なっちゃんだ。
第一話「山分けにする」
月に一度、ダンボール箱いっぱいに旬の野菜が届く。
例えば今月は、茨城県小美玉市産のキャベツと紅はるか。
野菜通販サイトで定期コース(今回はほかに人参、玉葱、ブロッコリー、メークイーン、大長なす、マスタードグリーン、特大なめこ、やまぶし茸、シナノスイート、極早生みかんなど)に加入しているのは、なっちゃん。ひとり暮らしでは持て余しそうな量だが、心配はない。
べつに約束なんかしていなくても、週に三度も四度も、ノエチは姿を見せる。多ければ、五度も六度も。なんなら、毎日だって。
ノエチは、なっちゃんの部屋で夕飯を食べ、野菜を”山分け”してもらう。
第二話「お兄ちゃんって最後に呼んだはいつ?」
25年まえに結婚して団地を出て行ったノエチのお兄ちゃん。彼が置いていったままの楽譜を、なっちゃんがネットオークションに出品すると、意外といい値がついた。
第三話「捨てられないふたり」
なんでも屋でもないのに、団地のおばちゃんたちから網戸の張り替えを頼まれることが続く。どうやら、佐久間のおばちゃんが言いふらしたらしい。
第四話「空ちゃんはいつだっていいよって言ってくれた。」
なっちゃんは、ノエチと喧嘩した。”ささいなこと”ともいえるが、たがいに心許しているからこそ陥るすれ違いのツボがある。ノエチだからこそなっちゃんは甘えられるし、なっちゃんだからこそノエチは素のままでいられる。保育園から一緒だった、いつもふたりに「いいよ」と言ってくれた空ちゃんは、小学校のとき死んじゃったけど。
第五話「出られない、いや、出たくない」
「プラスチック製品だったか、百個に一個は、どうしても不良品が出ちゃうんだって」
「うちらみたいじゃん」
なっちゃんは、感心する。
「そっか。百個に一個同士が遊んでるってこと。貴重だね」
小林聡美と小泉今日子は逆だったが、ドラマ観たいな~ノエチの別れた夫とかも登場するのかな~NHKオンデマンド月額990円か~とふわふわと思った。

この帯の写真を見ていたにもかかわらず、奈津子とノエチの役を逆だと思うとは。ぼんやりしてるなあ。

文庫本に挟まっていた広告です。
こんにちは。
日曜日も夕方になりましたね。
学生のころは、月曜日からまた学校か~と思い、結婚してからは明日からまた仕事か~と思い、やれやれという年齢になったら明日は母のデイケアか~と日曜日の夕方はいくつになってもなんだか心落ち着かないものです。
団地の二人、NHKBSで見ました。
我が家には録画もあります、近かったら見に来て!と言えるのに。
今日子ちゃんと聡美ちゃんの息が合ってとってもいいドラマでした。
3回程見ました。(すごいでしょう)
そのうち再放送がありそうです。
もう少し待ってみるのもいい方法ですよ。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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