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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

名古屋でトランジット

神戸帰省の帰り、名古屋駅で乗り換える際、1時間駅ソトで過ごす時間を作った。名古屋駅のうまいもん通りにある『味仙』で台湾ラーメンを食べようという計画だ。大辛の挽肉たっぷりラーメンで、辛いものが好きならおススメと、夫が知人に教えてもらった店である。

 

『味仙』のラーメンは、ビールを飲まずにはいられないほど辛く、確かに美味かった。堪能した。駅ソトに出てよかった。扉は開けられたのだ。で、食べ終えた後、残りの30分をどうする? ということになる。

「珈琲でも飲む?」「うーん。お腹いっぱいだしなあ」

夫は出張で何度か足を運んだ名古屋だが、わたしは帰省の際に乗り換えるだけの駅。駅ソトに出ることさえ初めてだ。

「愛知県、踏んだ!」

日本の県、コンプリートの数に入れるにはせこいと言われそうだが、それでもちょっとうれしくなる。

「じゃあ、名古屋城観に行こうか」

そんなわたしのために、夫が言った。と言っても駅ビルに上るだけ。15階から遠く小さく見える金のシャチホコを眺めた。

「あ、こんなところにマリオットホテルがある。ロビー見てみる?」

その15階に、高級ホテルのロビーがあった。30分以内に見られるものを見ようという観光客根性丸出しだ。

「こんな荷物持ってたら、チェックインですかって言われちゃうかも」

笑いながら入ったそのロビーで、ふたり立ち止まった。

「あれ?」「えっ?」「これ!」「やっぱり!」

何やらとてもなつかしく、見たこともないのに馴染み深く、冷たいのにあったかく、そしてとても安心するような感覚。

いくつもの感覚にいちどきに襲われ、ふたり顔を見合わせた。

 

そこには、お隣りで暮らすステンレスの彫刻家、小林泰彦さんの作品があったのだ。思いもよらないところで目にした小林さんの彫刻に、そんな様々な思いが沸き上がったことがうれしく、夫もまた同じ思いでいることが判った。

初めて小林さんの作品を見てから、もう17年になるのだと不意にその年月を振り返る。冬枯れのこの季節、北側の窓から見えるステンレスの陽を反射する輝きを眩しく思い出しながら。

悪戯を仕掛けた旅の神様が、金のシャチホコの上で高らかに笑っている声が、耳もとではっきりと聞こえた。

CIMG3957台湾ラーメンです。挽肉とニンニクと唐辛子がたっぷり。

CIMG3962

昼11時の開店前から、満席になるほど並んでいました。

CIMG3955

メニューには、全国にその名を知られる名古屋名物とあります。

CIMG3964見えた! 名古屋城の金のシャチホコ。

CIMG3965なーんて。じつは、こんなに遠く小さく見えるだけでした。

CIMG3967マリオットアソシアホテルのロビーにあった、小林泰彦さんの作品です。

CIMG1354こちらは、昨年の写真です。小林さんのお宅の庭にある仕事場で。

CIMG1350見る角度で違って見えるのが、おもしろい作品ばかりです。

 

COMMENT

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  1. papermoon より:

    さえさん、こんばんは~♪

    「愛知県踏んだ!」には思わず笑ってしまいました!
    そして台湾ラーメン!!
    台湾ラーメンは食べたことがないけれど、写真のラーメンがあまりにもおいしそうなので思わずヨダレが・・(笑)
    色からして辛そうですね。
    今の寒い季節にこのラーメンを食べたら体がポカポカと暖まりそう。
    名古屋は美味しいものがたくさんあり大好きな街です。

    • さえ より:

      papermoonさん
      おはようございます♩
      数えてみたら、行ったことのない県はあと19ありました。
      もちろん愛知県は踏んだ(笑)
      辛かったですよ~ぽかぽかあったまりました。
      名古屋、美味しいものいっぱいあるんですね。やっぱりまた行かなくっちゃ。

  2. ユミ より:

    神戸帰省の帰り道に、京都に宿泊したり、名古屋駅でラーメン食べる時間を作ったり、
    帰省だけに終わらずに、帰省を利用して楽しんでらっしゃいますね。
    こういう計画の発想はさえさんですか?それともご主人?
    いいな~って思いました。
    うちは出かけるにしても旅行でも、主人は全然計画してくれないので、色々考えるとしんどくなって、もう何でもいいや~ってなったりもするんですよ。

    愛知県踏んだ!は私もウケました。
    そしてpapermoonさんの同じく、台湾ラーメンとっても美味しそうです。

    • さえ より:

      ユミさん
      たいていは、夫の発案なんですよ~わたしからみると、そこまで動かなくてもいいのにと思うほど、動き回るのが好きなんです。おかげで楽しませてもらっています♩
      アメリカ男子の社員が、日本中旅してまわっていった県を数えているのでそれに影響されました(笑)行ったことのない場所、いっぱいです。
      辛いものがだいじょうぶなら、名古屋駅の駅ビルに入っているので、台湾ラーメンぜひお試しください!

CIMG2394

PROFILE

プロフィール
2016-10-02-11-07-59-1
水月 さえ

随筆屋。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

夫が営む広告会社で経理を担当。

2012年から随筆をかき始める。

 

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。

 

随筆かきます。

依頼はメールフォームからお願いします。

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