ペンキを買いに行ったホームセンターで、アズレージョ風のフックを見つけた。
じっと見ていたら、夫に笑われた。
「外板、アズレージョにする?」
とは、彼特有のジョークだが、ふたりでポルトのアズレージョを見たからこそ笑い合える軽口だ。
「きれいだったね。ポルトのアズレージョ」
ポルトガルの旅をなつかしく思い出し、これまで無機質なマグネットフックをつけていた冷蔵庫の横に貼ることにした。
考えてみれば、日本のなかにもデザインだけでなく、食器や食材、雑貨、衣類、本、音楽などなど、海外のものがあふれている。
ポルトガルから来た言葉(カステラ、天麩羅、金平糖、ボタン、合羽、カルタ、おんぶ、たばこ)のように、すでに日本の廿浦浦にまぎれこんで、どこの国から来たのかすらも人の記憶から消し去られているものも多いのだろう。
そんな小さなものを、ひとつひとつ手にとり、贅沢ではない範囲で気に入ったものに囲まれて暮らしていきたい。
オカネイラズや、手話教室のバザーなどで断捨離を進めながら。
冷蔵庫のサイドにつけました。簡単レシピ表が貼ってあります。守り神のやもりくんもいます。
こっちの方がポルトガルっぽいかなと思いましたが。
同じのじゃつまらないとの夫のアドバイスに従い、2種類貼りました。
あんまりお洒落じゃないなあ(笑)
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。
管理人が承認するまで画面には反映されません。