庭で、桔梗が花を咲かせている。
「桔梗」は、秋の季語。2年前にも、桔梗の句を調べていた。
秋の七草「ハギ、キキョウ、クズ、フジバカマ、オミナエシ、オバナ、ナデシコ」のひとつだ。ちなみにこの順番に口ずさむとリズム感があり覚えやすいそうだ。
きりきりしやんとしてさく桔梗かな 一茶
花びらの尖った感じ、凜としたたたずまい、濃く深い紫色。「きりきりしゃん」というオノマトペが言い得て妙だ。
桔梗の花咲時ぽんと言ひさうな 千代尼
桔梗の蕾は、風船のように膨らむ。「ぽん」と音を立てて割れてもおかしくない。
季語「桔梗」は、「きちかう(きちこう)」とも読む。
桔梗一輪死なばゆく手の道通る 飯田龍太
『飯田龍太自選自解句集』には、「おそらく厳父蛇笏との死別の時期を予感しての肉親の心の痛みが、主観として強く詩の領域を支配していたからではないか」(大中青塔子氏)、「”今日は父、明日は私”という時点を超えた諦観」(新村写空氏)などの言葉を前置きに、こうかかれていた。
こういう作品の成否は、主情に負けない季節の確かさがあるかないかできまるようである。花なら花で、正確に見えてくる表現でなければ、単なる取り合わせにおわる。別な角度から言うと、それ以外のものを聯想(れんそう)させぬ強さが必要だ。独断と難解はすべてそこに原因する場合が多い。
深い紫色、凜として静かなたたずまいの桔梗が、一輪だけ咲いている。龍太は、そこに”死”と響き合うものを見たということだろうか。

20年以上前、近所の方にいただいた苗です。毎年、夫が支柱を立ててくれています。

独特な色ですよね。

蕾は風船のよう。英名はバルーンフラワー。

白い花も咲きます。

いただいたときには、すべて紫だったのに不思議。

同じく秋の七草「女郎花」。
昼の月くらげのごとしをみなへし 高橋潤

日中の暑さは真夏という感じですが、朝夕は涼しいこの頃です。リビングから見た夕刻の八ヶ岳。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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