あいづち。
平仮名でかくと、とてもやわらかな響きで、好きな言葉のひとつだ。
漢字でかくと、ちょっといかつく「相槌」となる。
江戸時代、鍛冶屋が槌を振るって刀を叩くときに、鍛冶屋が打つ合間に弟子が槌を打つことを「相槌」と呼んだことからできた言葉だそうだ。
この言葉に魅かれるようになったのは、西村祐見子の童謡集『せいざのなまえ』(JULA出版局)に収められた一編の詩『あいづち』を読んでからだ。
あいづち
はなしている人の こころに
きいている わたしの こころに
そっと はさんでいく
それは 小さな しおりです
半年前から手話教室に通うようになり、その「あいづち」のぬくもりを思い出すようになった。
「そうだね」「へー!」「ほんと?」「いいね」「なるほど」「だいじょうぶだよ」「気にしないで」「可愛い!」「素敵♡」「すごい!」
普段何気なく使っている言葉を、手話で話せると楽しい。
今、聴覚障害を持つ人と会話することは、手話教室やその関係のイベントでしか機会はない。だけどいつか、話せるようになるといいな。顔を見て、温かなあいづちが打てるようになるとすてきだな、と思う。
声を出して普通にしゃべるときにも、もちろん。
『せいざのなまえ』です。童謡と詩って、どこが違うんだろう。
『わたしたちの手話 学習辞典Ⅰ』(全日本ろうあ連盟)から。
あいづちをよく使う人は、聴き上手って聞いたことがあります。
確かに、相手の話を聞いて、こちらの気持ちを表現するには、便利な言葉?ですよね~
話す方も黙って話を聞かれるより、適度な相槌がある方が、聞いてくれている感が持てると思います。
関西人は漫才の文化で、あいづちを打つ人が多いという気もするのですが・・・?(笑)
手話にもあるんですね。
いいね、素敵、すっごーいなどは、私も覚えておきたいなって思いました。
ユミさん
そうだと思います。上手にあいづちうてる人って素敵ですよね~♩
関西の方のあいづちと、関東と出は違うような気もしますが、でも根は一緒ですよね。
手話にもあるんです。
知ったときには、胸が温かくなりました。あたりまえなんですけどね。違う言語ってだけで、同じ人間なんですから。
手話、少しでも覚えて使っていただけたらうれしいです♡
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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