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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

木は切られて、なお生きている

居間で食卓として使っている米松のテーブルは、15年前に大工さんに作ってもらったもので、2m×115㎝とけっこう大きなサイズだ。

普段はふたりで使っているが、7~8人なら客人を招いても十分宴会ができる。夫の所属するサッカーチームの仲間たちも、試合のあと我が家でこのテーブルを囲み、酒を酌み交わすこともある。

 

さて、そのテーブル。丸太を縦半分に割り横に並べてつなげ、足をつけたもの。木のぬくもり、手作りの温かみを感じる、とても気に入ったテーブルだ。

だが、大工さんと夫がサンダーで表面を磨き、人に害のない塗料オスモで塗装しただけで、販売されている木のテーブルのようには加工されていない。

毎日拭いてはいるのだが、日々使っているうちに、油汚れやコップの跡、傷などが全体の目立つようになってしまった。

そこで一念発起して、サンダーで表面を削って磨き、塗装しようということになった。米松の丸太であるから、外に運ぼうにも重くて動かない。やろうという気になったのも、大工さんが、どうぞと気前よく集塵機がついたサンダーを貸してくれたからだ。

 

日曜の朝から準備して、夫所有のものと大工さんに借りたのと、2台のサンダーで磨き始めた。目の粗い60から始めて、120、目の細かい240と紙やすりを替えてもくもくと磨いていく。

「きみの方が、うまいね」

夫におだてられながら、しかし、淡々と木を磨くのは楽しかった。

木の表面が、まるで新品のように色が変わっていく。木目が語りかけてくる。傷さえ何かを訴えようとしている。そして、切りたての木のようないい匂いがした。木屑だらけの部屋のなかで、思わず深呼吸したくなるような。

「赤松じゃなくて米松なのに、赤っぽい色だったんだね」

「そうだね。こんなに、きれいだったんだ。あれ? ここ、松ヤニが出てきた」

「ほんとだ。脂が染みてる。切られてから20年は経ってるよね、きっと」

「木は、生きてるんだ」

「うーん。切られて20年以上たってなお、生きてるんだね」

 

磨き終えて、水拭きし、乾拭きして乾かして、オスモを塗った。何度も、もう何度でもうっとりと眺めてしまうほど、その木肌は美しかった。

木で作られたのものは、美しい。それは、切られてなお、生きているからなのだろう。米松のテーブルが、15年目にして教えてくれた。

CIMG0051ビフォー。作業前のテーブルです。

CIMG0052かなり汚れています。

CIMG0057

夫のサンダー、赤くん。

CIMG0075

大工さんにお借りした、緑くん。

CIMG0064だんだんきれいになっていく途中。塗装と汚れと両方削っていきます。

CIMG0093磨き終わりました。目にまぶしい! 部屋が明るくなったみたい。

CIMG0116

オスモ。無色透明タイプです。

CIMG0072

松ヤニが出てきたところ。

CIMG0117塗装をして、できあがり。オスモは一度塗り。12時間乾かして使えるそうです。

CIMG0048

ビフォー、&

CIMG0107

アフター!

COMMENT

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  1. 悠里 より:

    15年余りの傷もすっかりなくなり、きれいに生まれ変わってそれも夫婦共同作業ですから、なお感動ですね。娘の夫は材木が大好きです、我が家のベランダも1人で削って再生しました。以前には長椅子や、ソファー椅子を室内でブルーシートを敷いて作りましたが、片付けが苦手で家族は大変です。誉めると伸びるタイプですが、何をしても片付けだけは無理のようです。自前のサンダーはありませんが、ホームセンターで数百円で2泊3日借りられると言って自慢気、便利な時代ですね。日当弾みました。

    • さえ より:

      悠里さん
      今日は両腕筋肉痛ですが(笑)楽しかったです♩
      きれいになるのって、気持ちがいいですね~
      娘さんのご主人も大工仕事なさるんですね。椅子を作れるなんてすごいです!
      片づけは、わたしも苦手なのでなんとも言えませんが、ご家族のたいへんさはわかる気がします。
      サンダー、借りられるんですね。知りませんでした~

  2. ぱす より:

    こんにちわ。
    木の風合い。お家全体の雰囲気ととても合っていますね。
    山小屋・ロッジ。とても素敵ですね。
    いつもこちらのテーブルで、ご飯を食べておられるんですね・・

    木は生きている。いつまでも蘇るものですね。
    私も、今テーブルが届くのを待っています。木や椅子とこんなに今まで向き合ったこともなく
    先々、寄り添える家族みたいなものなんだなとようやく感じ入ったところです。
    楽しみです

    ところで・・。先日の私の記事「どうしても嫌いな人」にコメントを
    どうもありがとうございました。
    私の思いばかりを書いてしまって・・今日自発的に削除しました。
    お友達以外のアクセスが意外に多かったもので・・。
    コメントをいただきながらそちらも同時に削除されていたので、申し訳ありませんでした。
    でも、思いを吐き出したら、なんだかすっとしました。
    ごめんなさいね。そして、どうもありがとうございました。

    • さえ より:

      ぱすさん
      ありがとうございます♩
      ぱすさんも、新しいテーブル、楽しみですね~♡
      毎日のこと。思い悩むことも多いですよね。
      どうぞ気にしないでください。
      そして、がんば!
      毎日の生活を楽しんでいるぱすさん、素敵ですよ♡

  3. ユミ より:

    しっかりとした大きな木のテーブル、とってもいいです。
    きっと何十年、もしかしたら何百年の樹齢を持つ木が、テーブルとして蘇り、
    また何十年も使われていくって、とっても素敵な事ですね。
    一生モノですね。
    時々ご飯を食べに行く、素敵な古民家のお店は、蔵の扉をテーブルにしていました。
    愛着のあるテーブルでご飯をいただけるのって、毎日の事だから幸せ感じますよね。

    今は行かなくなったけれど、長い事習っていた木彫りで、私もサンダー時々使ってたんですよ~
    長い時間かけた後、腕全体がジーンとしびれたようになってたのを思い出しました。(笑)

    • さえ より:

      ユミさん
      ありがとうございます♩
      たしかに一生モノですね。これからも大事にしていきたいです。
      愛着のあるテーブルでの食事、言われてみればそうですね。毎日幸せ感じながら食事しようと思いました。
      古い扉のテーブル、わたしも見たことあります。お洒落ですよね~♩
      ユミさんは木彫りもされていたんですよね。サンダー使うって本格的ですね。
      両腕、いまだ痺れた感じも少し残っているし筋肉痛です(笑)

CIMG0378

PROFILE

プロフィール
2016-10-02-11-07-59-1
水月 さえ

随筆屋。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

夫が営む広告会社で経理を担当。

2012年から随筆をかき始める。

 

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。

 

随筆かきます。

依頼はメールフォームからお願いします。

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