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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

夏が逝く~向日葵

サンフラワーフェスも終わり、明野の向日葵も、うつむいてきた。

今年は苗の植え付けに参加したものの、何度も車で通った向日葵畑に停車することなく、写真に収めることもなく、ただ車窓から眺めて楽しむだけだった。

25年眺めていれば、そこに咲いてあたりまえのものとなっているのかもしれない。

 

大きな花だけに、咲いているときにはぱあっと晴れやかに見えるが、しおれていくと淋しさもひとしお。大きさに比例して悲哀も大きく見え、切なくなる。

「夏が逝く」という言葉が、頭に浮かんだ。

死をも意味する「逝く」という字を使うのは、大仰なのではないかと躊躇し、季節に対しこの言葉を使ったことはなかった。

だが、「夏の果(なつのはて)」という季語の傍題に「夏逝く」があると知り、印象が変わった。

「逝く」は人の死以外にも、消えゆく、儚い、という感傷漂う言葉としても使えるのだった。

羽化も死もひそと夏逝く雑木原  藤田湘子

雑木原にひそとたたずむ、羽化と死。蟬を思い浮かべた。木々のあいだを、少しひんやりとした夏の終わりの風が吹いている。そんな肌触りを感じ、「夏の果」「夏逝く」という季語が、胸の奥にすっと溶けていった。

 

立秋から、はや半月。今年も向日葵が終わっていく。

向日葵や種は涙のかたちして

2年ほど前に、詠んだ句だ。

向日葵がこぼした涙のかたちの種は、きっとまた来年芽を出し、花を咲かせる。

あけの農さん物直販所のまえの広場です。

雲をはらんだ南アルプス連峰が、向日葵畑を見下ろしていました。

半分くらいは、うつむき加減。

元気に太陽を見上げている子も、まだいました。

北には、八ヶ岳連峰。

「この雄大さを、どうしたら写真に撮れるんだろう」

観光客でしょうか。知らない誰かが、つぶやいていました。

昔描いたイラストポエムのイメージで、詠みました。

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  1. hanamomo より:

    こんにちは。
    今日は朝から30度越えの暑さです。
    そちらも暑いことでしょう。

    美しい向日葵畑に圧倒されました。
    向日葵はこういうのが好きです。
    個人の家の庭に1~2本あってもなんだか向日葵という気がしないのです。

    さえさんの句
    向日葵や種は涙のかたちして

    とても感動的です、いい句ですね!

    向日葵といえばどうしてもウクライナのことも考えます。
    占領軍に力強く反論していた老婦人の言葉が忘れられません。
    『あなたがここで死んだときそこから向日葵が生えるようにこの種を持っていきなさい』
    と言っていた彼女の力強い言葉です。
    いい方向に進めましょうという戦士に、『何を言うの、勝手に私たちのところを占領して!』と
    明野の平和なひまわり畑を見ているとあのおばあさんどうしているのかな~と思いました。

  2. さえ より:

    >hanamomoさん
    おはようございます。
    こちらも、今29℃。今日も30℃超え確定です。
    日照時間日本一の村、明野村だった頃から、まちおこしで始めたようです。今は、向日葵の町として知られています。この期間だけ、大勢の観光客が来るんですよ。
    向日葵の句をほめていただいてうれしいです。ありがとうございます。
    NHK全国俳句大会で山田佳乃先生選の秀作に入選した句です。
    友人からも、やはりウクライナや戦争を連想したという感想をもらいました。
    さまざまな受け取り方をしてもらい、俳句は奥深いな~と感じています。
    おばあさんの言葉、重く胸に響きますね。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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