庭の紫陽花が、満開だ。
「紫陽花」は、夏の植物の季語。傍題に「四葩(よひら)」「手毬花(てまりばな)」「七変化」「濃紫陽花(こあじさい)」「八仙花(はっせんか)」などがある。
あじさゐや仕舞のつかぬ昼の酒 乙二
色を変えながら、長く咲き続ける紫陽花に「仕舞のつかぬ」を持ってきたのだろうか。散り時を忘れたかのような紫陽花の花の終わりが感じられる。
あじさゐの藍をつくして了りけり 安住敦
一物仕立てで、紫陽花の終わりを詠んだ句。「藍をつくして」が素敵。
あじさゐやきのふの手紙はや古ぶ 橋本多佳子
こちらも「仕舞いのつかぬ」と同じく取り合わせで、紫陽花の色の移り変わるさまに「はや古ぶ」と時の移ろいの早さを合わせている。
紫陽花やきのふの誠けふの嘘 正岡子規
きのうは真実だったことが、今日は偽りとなる。この句は、時の流れではなく人の心の移ろいやすさを詠んだのだろうか。
わざはひの遠ざかる色濃紫陽花 廣瀬直人
濃く深い紫陽花の色を、「わざはひの遠ざかる色」という言葉を置いたの印象的。紫陽花に対する描写だから、一物仕立てだ。「藍」と同じく、紫陽花の独特の色を詠んでいる。
どこか淋しげな雰囲気を持つ句が多いのは、梅雨時期の花だからか。変わりゆくことは、淋しさ、悲しさを伴うものだからなのか。藍や紫に近い青という色に、哀愁を感じるからなのか。
そんな人の心など知るよしもなく、紫陽花たちは陽を受け、雨を浴びてのびのびと咲いている。

ブルーの紫陽花。今年は咲くのが遅かったような。

まだ蕾もあって、楽しみです。

額紫陽花。花びらが4枚だから、四葩なんですね。

エッセイ教室の友人にいただいた、アナベル。毎年、楽しませてもらっています。

咲きかけが、レースのようでいちばんきれいです。
こんにちは~。
ブルーの紫陽花がきれいですね。
わが家の紫陽花は終わりましたが
3年ほど前からブルーの紫陽花がほとんどいなくなりました。
枯れたのではなく土の成分がアルカリに偏り
ほとんど赤い紫陽花に変わっていったのです。
酸性にするために、これから肥料は油かすにしようと思っています。
紫陽花の句も色の移り変わりを人の心に投影し面白いですね。

随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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