息子が生まれた頃のことだから、もう30年以上まえになる。
東京は大田区の小さなアパートの2階で暮らしていた。
いろいろなことがあったが、憶えていることもそう多くはない。
なにしろ30年も経っているわけで、記憶は曖昧だ。曖昧ななかでしかし、まるでそのシーンだけを切りとったかのようにくっきりと、憶えていることもある。不思議だ。
たとえば、アパートの外階段は錆びていて急で、そこにジャムの瓶の蓋に名前をかき表札にとアロンアルフアで貼ったこと。大きなお腹で出勤し、途中でタッパーに入れた肉じゃがを出したままだったことに気づき、夫に電話したこと。窓を開けると隣りの家の壁しか見えず陽の当たる時間も少ない物干しに、息子が好きだったウルトラマンの黄色いトレーナーを干したこと。
そんななかのひとつにお隣りさんのことがある。
小学生になったばかりのお姉ちゃんがいて、息子と同じ年に女の子が生まれた。お姉ちゃんには可愛がってもらい、同級生の女の子には仲良くしてもらった。
お母さんは、わたしより年上でとても頼りになり、いろいろなことを教えてもらった。
大根の葉っぱ。その冷凍のしかたを教えてもらったことも、今もくっきりと思い出せる。
「ザクザク刻んでさっと茹でて、ビニールに入れて(ジップロックはこの頃なかった)冷凍するでしょ、そしたらちょっと凍ったかなって頃に、とりだして揉んでバラバラにするの。そうすれば好きときに好きなだけ使えるから」
そのときの彼女の表情や仕草まで思い出せる。いや、その表情や仕草が印象的だったのかも知れない。
だからわたしは、30年以上たった今でも、大根の葉っぱを冷凍するとき、しばらく経ってとりだして、必ず揉んでいる。
朝8時過ぎに玄関を開けると、置いてありました。笠地蔵(笑)
葉っぱは刻んでさっと茹でています。
きれいな緑色になるくらいさっと。
ちりめんじゃこと一緒に胡麻油で炒めて、酒、醤油、味醂で味つけました。
2/3は、ジップロックに入れて、しばらくして揉みました。
こんにちわ
あの頃の記憶。小さな事を、結構覚えているものですよね。
何かの拍子で思い出すものですよね。
かさじぞう。さえさんのところにもいらしたのですね。
我が家にもかさじぞうが、来てくれていたのですが、移住してしまったのです。
今日、大根を買おうと思ったのですが、なんだか細かったので、やめにしました。
どっさりの大根葉。重宝しますよね。
いつも行くギャラリーでたまたま一緒になった方から聞いて、大好きになった食べ方を一つ御紹介しますね。
出来れば葉よりも茎のほうを細かく刻み、出し醤油を少しかけておいて一晩冷蔵庫で寝かせます。
それをよくかき混ぜて、朝熱々のご飯にのせて食べるとそれはそれは美味しいご飯の友になります。
フレッシュな大根の葉だからこそ美味しいご飯の友でした。
ジップロックで保存の大根葉、私もやっています。
刻みねぎ、パセリもその方法でうまく行きます。
家族の歴史も長くなると、所々だけど懐かしい思い出がたくさんありますよね。
子供達は、親の自分程覚えていないって思っていたけど、子供なりに小さかった時の思い出はたくさんあるみたいですよ。
姉妹でそんな昔話をしているのを聞いていると、よくまあそんな事まで覚えていたもんだって思う事もありました。
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大根が美味しい季節になってきましたね。
大根場をちりめんじゃこと炒めるのは定番ですね!(^^)/
そして、大根葉も冷凍すればいいんですね~
キノコも冷凍してしばらくしてから揉んでいますよ。(*^^)v
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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