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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

イヨマンテ IYOMANTE

きのうの朝8時前、車の温度計は-8℃だった。

八ヶ岳は真っ白になっていた。神秘的、という言葉が思い浮かぶ。

文字の通りに、神様の秘密が眠ってるみたいだ。

 

すでに話者が5人ほどとなったアイヌ語に「イヨマンテ IYOMANTE」という言葉がある。「熊祭り」「熊送り儀礼」などと訳されている。

『なくなりそうな世界のことば』(創元社)に載っていた。

捕らえた小熊(の姿をした神様)を、一定期間、大事に村で育て、お祈りをしつつその肉を村人全員で、心からの感謝とともに食べて、その魂を神の国へと送り返す祭り。神様は、ヒトの世に降りて来るときには動物などの姿に化け、その身の肉や毛皮をヒトへのお土産として持参するのだという。

「イヨマンテ」が行われていた頃の北海道は、ここよりもずっと寒く凍っていたはずだ。だからということもあるのだろうか。極寒の地での神様は、温かな動物の体温を持って人間の前に現れた。

 

白く白く雪化粧した八ヶ岳には、どんな神様の秘密が眠っているのだろう。

北海道に比べれば温暖といえるのかも知れないが、ゆっくりと眺めてなどはいられないほどに、八ヶ岳から吹いてくる風は凍っていた。

CIMG5994ゴミ出しロードの帰り道に観た八ヶ岳です。凍っていました。

CIMG5997雲隠れするたびに、雪化粧が濃くなっていきます。

CIMG5999八ヶ岳最高峰の赤岳です。

CIMG6001権現岳も、白く白くなっていました。

CIMG6006南アルプス連峰も、甲斐駒ケ岳が真っ白になっていました。

CIMG6028

「イヨマンテ IYOMANTE」のページです。

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  1. papermoon より:

    さえさん、こんにちは!

    《イヨマンテ》という言葉を始めて知りました。

    そして小熊の姿をした神様を食べてしまうのはすごいですね。

    《捕らえた小熊(の姿をした神様)を、一定期間、大事に村で育て、お祈りをしつつその肉を村人全員で、心からの感謝とともに食べて、その魂を神の国へと送り返す祭り。神様は、ヒトの世に降りて来るときには動物などの姿に化け、その身の肉や毛皮をヒトへのお土産として持参するのだという》ということからも、

    食事の前の《いただきます》という言葉は犠牲になった生き物たちのことを思って《ありがたく命をいただきます》という感謝の心がこもっているのだと改めて思いました。

    熊の絵が素敵な絵本ですね。

    • さえ より:

      papermoonさん
      こんにちは~♩
      この絵本、ほんとうに聞いたことのない言葉ばかりでおもしろいんですよ~
      そして驚くようなその土地の風習もいっぱい。
      たしかに「いただきます」には命をいただく感謝の気持ちがこもってるって感じますね。
      絵の雰囲気も落ち着いていて、ひとりの夜なんかにゆったりとした気持ちで開くのがおススメの絵本です♡

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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