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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

空の一部

日曜の朝、青く抜けていた空は、しかし次第に色を手放していった。

雲ひとつないという形容そのままだったが、山から雲が生まれてゆくのを見た。

 

『空の名前』を開くと、「山かつら」と呼ぶ雲らしい。

山頂や山腹に蔓(かずら)のように取り巻く少し長い、多少のまがりのある雲で層雲の一種です。

山かつらは雨を兆す雲で、この雲を腹巻や鉢巻、腰巻に見立て、多くの天気俚諺(てんきりげん)が伝えられています。山の蛇雲(へびぐも)、大蛇雲(おろちぐも)などとも呼ばれます。

層雲は、霧雲とも呼ばれる地面から近いところに現れる雲のこと。

霧のことだろう。

今、八ヶ岳の中腹を登山中の人がいたら、霧のなかにいるような感じなのだろうか。

その霧雲が静かに大きさを増していく。

これまで漠然と、雲は空の上の方で出来るものだと思っていた。

だが山では、地面から霧が立ち上っていくように雲ができる。

 

霜柱凍る土の上に立ち、片方の足を上げてみた。

地面から離れた足のあるここは、もう空の一部かも知れないと。

きのうアップした朝8時に2階から観た八ヶ岳と雲ひとつない冬空。

白く白く雪化粧していました。

こちらは正午頃。

空には雲が浮かんでいないのに、八ヶ岳だけに雲が。

刷毛で描いたようなうっすらとした白い模様が見えるような気もします。

午後2時頃の八ヶ岳。空の雲も厚さを増していました。

アップにして。本の山かつらの写真がこんな感じでした。

午後4時。すっかり雲に覆われてしまいました。

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PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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